犬が飼い主を判断する情報源とは
犬が人を判断する時、どんな情報源をもとに判断しているのでしょうか。
1.足音
愛犬が飼い主を判断する情報源は、足音です。
散歩中、向こうから歩いてくる帰宅途中の家族を発見し、猛ダッシュで駆け寄ることがあります。飼い主ではその家族の顔を判別することが難しいほどの距離である場合もあります。
周りには他にもたくさんの人が歩いています。無数の足音が鳴り響く中でも、向こうから歩いてくる家族の足音を聞き分けることができるのです。
(いつも履いている靴の音を覚えているのでは?)と思われるかもしれませんが、違う靴を履いていても犬は足音を聞き分けることができ、飼い主や家族なのか、他人なのかを判断しているようです。
人が音を感じるシステムと犬が音を感じるシステムはほとんど同じであるとされていますが、犬は耳で拾うことができる音の高さの範囲がとんでもなく広いのではないかと思います。
2.ニオイ
愛犬が飼い主を判断する情報源は、ニオイです。
- 体臭(汗や皮脂)
- 香水
- 化粧品
- 洗濯洗剤
- 柔軟剤
- ボディークリーム
- 整髪剤
- たばこ
汗や皮脂を嗅ぎ分けることで判断しているのではないか、ということが最も有力なのですが、飼い主が身に付けているニオイからも判断することができるようです。
作業服を着てお仕事する飼い主の場合、その作業服に染みついたオイルや塗料などのニオイからも判断することができるのではないでしょうか。
飼い主の体臭は犬にとって重要な役割を果たすことがあります。飼い主のニオイがついたものを与えると安心する、とよく言いますよね。
3.声
愛犬が飼い主を判断する情報源は、声です。
私たち人間にも声の違いで人を判断することができますが、耳で拾うことができる音の高さの範囲が広いのであろう犬にとって、声には飼い主を判断するための情報がぎっしり詰め込まれているのではないでしょうか。
試しにわざと声を変えて愛犬を呼んでみてください。いつもと同じようにやって来るはずです。「どうしてそんな声を出すの?」と、不思議そうにする犬もいるかもしれません。
愛犬を離れて暮らす家族に預けた時、ごはんも食べないしお水も飲まないしトイレもしないの…と、困った家族から連絡をもらった時、愛犬とリモート通話をしたことがありました。
「ちゃんとごはん食べなさいね」と愛犬に話した後は、ごはんも食べてお水も飲み、ちゃんとトイレもできたそうです。
愛犬が不安そうにしている時は、飼い主の声を聞かせてあげるのがよいのだと思います。
4.姿
愛犬が飼い主を判断する情報源は、姿です。
顔を見て判断する犬の場合、メガネやサングラスをかけた時、判断が難しくなる場合があるようです。
服装を見て判断する犬の場合、普段は着ることのない色やデザインを身に付けた時、判断が難しくなる場合があるようです。
足元だけを見て判断する犬もおり、普段はパンツスタイルの飼い主が急にスカートを履いた時、判断することが難しくなる場合があるようです。
犬が優れた聴覚と嗅覚を持つことはみなさんご存じかと思いますが、あまり視覚には優れていないということもご存じでしょうか。
近視であることから遠すぎても見えず、遠視でもあることから近すぎても見えないとされています。視力は0.3程度のようです。
まとめ
愛犬が飼い主を判断する情報源を4つ解説しました。
- 足音
- ニオイ
- 声
- 姿
ドッグランで飼い主を見失って迷子になる犬が話題になりますが、声をかけずにいると、ニオイを頼りに飼い主を探していることがよく分かります。
声をかけると猛ダッシュで駆け寄る姿を見ると、やはり声が一番届きやすいんだな、ということも分かりますよね。
聴覚・嗅覚・視覚の順番で犬は飼い主を判断しているのではないでしょうか。