何で?わんこがあくびをするときの心理
1.眠い
あくびをするときといえば、眠いとき。それはわんこも人間も同じです。
実はこの「あくび」という生理現象はまだ生物学的に解き明かされていない謎が多いのですが、大きな口を開けて息を吸い込むことで多くの酸素を体内に取り込み、脳への血流を良くしたり酸素を新鮮なものに入れ替える役目があると言われています。
また眠いときに限らず、緊張状態から解放されてリラックスモードに入るときにもあくびは出ます。「よーし、これからリラックスするぞ〜」という合図のようなものとも考えられます。
2.飼い主さんへの共感
近くにいた人があくびをしたとき、つられてあくびが出てしまったという経験は誰にでもありますよね。この「あくびがうつる」という現象、実は人間から人間にだけでなく、人間からわんこにも起こるということが科学的に立証されています。
「あくびがうつる」のは、相手の「眠い」という感情に無意識に共感している証だと言われています。
これはわんこの場合でも同様で、すなわち誰のあくびでもうつるわけではなく「信頼していて共感できる相手」のあくびだからうつるのです。あなたのあくびが愛犬にうつったら、それは絆の証拠と捉えて良いでしょう。
3.落ち着いてほしい
人間とは異なるわんこのあくびの役割に「カーミングシグナル」があります。カーミングシグナルとはわんこが不安やストレスを感じているときに出る仕草や行動のことで、相手や自分を落ち着かせる意味があると考えられています。
イタズラした愛犬を叱っているときに愛犬があくびをしたことはありませんか?「叱っているのに退屈そうにするなんて!」と怒りたくなるかも知れませんが、ちょっと待って。
こんなときのあくびには「これ以上叱られるのは嫌だから、もう落ち着いてよ。許してよ」という訴えが隠されているのです。
要注意!危険なあくびの見分け方
ここまでご紹介したあくびは生理現象であったりストレスサインであったり、いわゆる問題のないあくびです。ですが、あくびの中には健康状態に注意すべきものもあるので注意が必要ですよ。
1.生あくび
眠かったり退屈だったりするわけでもないのに出るあくびを「生あくび」と呼びますが、わんこもこのような生あくびをすることがあります。
あくびの回数が異常に多い場合には、血中酸素濃度が低下しているために、たくさんの酸素を体内に取り入れようとあくびをしている可能性が考えられます。具体的には貧血や低血糖の場合に起こる症状です。
2.口を大きく開けないあくび
いつもは大口を開けてあくびをしている子が、あくびの途中で口を閉じようとしたり、大きな口を開けることをあからさまに抵抗しているような様子が見られるときは、何らかの口腔内疾患の疑いがあります。
口の中が痛かったり、口を開けようとすると何かが妨げになっているために口を大きく開けられないのです。
3.嫌な匂いがするあくび
あくびのときに漂ってくる口臭がいつもと違う、異常に臭いという場合にも体調の異常が考えられます。ニオイの種類によって口腔内の疾患である場合もあれば、消化器官や腎臓の疾患を疑うべき場合もあるので要注意です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?わんこのあくびはのんびりした癒しの光景でもありますが、おかしなあくびの場合にはすみやかに動物病院を受診しましょう。