春は愛犬の健康にトラブルが起きやすい季節
寒い冬が終わり、暖かい春がやってきました。緑が眩しいこの季節は心がウキウキして、愛犬との散歩も足取りが軽くなるのではないでしょうか。ぽかぽか陽気に誘われて、愛犬と一緒にいろいろなところへお出かけしたくなったりもするでしょう。
このように心弾む春ですが、実は犬の健康にトラブルが起きやすい季節です。だからこそ飼い主さんは、愛犬に健康トラブルを引き起こすNG行為をしないように注意しなくてはいけません。そこで今回は、犬にしてはいけない『春のNG行為』をご紹介します。
犬にしてはいけない『春のNG行為』は?
1.換毛期のお手入れをしない
アンダーコート(下毛)とオーバーコート(上毛)の両方が生えているダブルコートの犬は、春と秋に換毛期を迎えます。春はふわふわの冬毛がたくさん抜けて、夏毛へ変わっていきますが、きちんとお手入れをしてあげないと抜け毛が犬の体に残ったままに…。
そうすると被毛が毛玉やフェルト状になって蒸れてしまい、皮膚炎を起こす恐れがあります。また換毛期には抜け毛と共にフケも増えますが、お手入れ不足だとフケがたまり、これもまた皮膚炎の原因になります。
換毛期のお手入れの基本は、こまめなブラッシングです。毎日ブラッシングをして、抜け毛やフケを取り除いてあげましょう。
2.危険な春の植物や生き物に近づける
春になるとさまざまな植物や生き物が姿を見せますが、犬にとって危険な植物や生き物に愛犬を近づけるのはNGです。
例えば、春に咲く
- 福寿草
- チューリップ
- スズラン
- カーネーション
- ヒヤシンス
などは、犬が口にすると中毒症状を起こし、最悪の場合は命に関わることもあります。
そして春は、冬眠していたヘビやカエルが活動を始めます。ヤマカガシやマムシ、ヒキガエルやアマガエルなど、毒を持ったヘビやカエルは犬にとって危険な生き物です。
また毒性の強いスズメバチやアシナガバチも、春から秋にかけて活動時期になります。愛犬がハチに興味を持って顔を近づけたりすると、刺される恐れがあるので要注意です。
こうした春の危険な植物や生き物に愛犬が接触しないように、散歩中はリードを短めに持って、愛犬の動きをコントロールしましょう。
草むらや茂みに入っていくのが好きな犬は多いですが、危険な植物や生き物が潜んでいる可能性があります。愛犬が草むらや茂みに入りたがっても、入らせないようにしましょう。
3.寒暖差対策を行わない
春は寒暖差が激しい季節です。日中は暖かくても朝晩は冷え込んだり、上着がいらないくらい暖かかった翌日に冬の寒さになったりします。
寒暖差が激しいと自律神経が乱れて、体調を崩しやすくなるのは人も犬も同じ。寒暖差対策を行わないと愛犬の体に不調が出るかもしれません。犬は寒暖差の影響によって、胃腸炎を起こしやすい傾向があるようです。
寒暖差対策として、エアコンなどを上手に使って室温を一定に保つようにしましょう。春に犬が快適に感じる室温は22℃前後、湿度は50〜60%です。散歩のときに冷え込む場合は、服を着せてあげるといいでしょう。
4.車内に犬だけ残す
犬は人のように汗で体温調節ができないため、体に熱がこもりやすく熱中症になりやすいです。熱中症というと夏に起こるものと思ってしまいがちですが、春も油断は禁物です。
春に愛犬と一緒に車で出かけたときに「まだ暑くないから大丈夫だろう」と、エンジンを切った車内に愛犬だけ残すのは危険です。春に車内で留守番していた犬が熱中症を起こすケースは少なくありません。愛犬をほんの5分車内に残して用事を済ませに行き、戻ってみると愛犬が熱中症を起こしていたというケースもあります。
外気温は高くなくても車内は高温になりやすいので、たとえ数分でも車内に愛犬だけ残すのはやめましょう。
まとめ
今回は犬にしてはいけない『春のNG行為』を4つご紹介しました。春は気候的に過ごしやすく、愛犬と行楽や散歩を楽しめる季節です。
しかしその一方で、愛犬の健康にトラブルが起きやすい時期でもあります。愛犬が健やかに春を過ごせるように、飼い主さんはご紹介したNG行為をしないように気をつけましょう。