犬のしっぽの振り回し方で分かる状況別の気持ち
言葉で意思表示をすることができない犬は、しっぽの振り回し方によって感情表現をすることができます。
しっぽの振り回り方の違いは、犬同士のコミュニケーションでも使われますし、犬が人とコミュニケーションしたい時にも使われます。
犬が同じようにしっぽを振り回していても、状況が変われば意味や気持ちも変わります。その違いや犬の気持ちを読み取ろうとする気持ちが人にあるかどうかが重要です。
言葉を話すことができない犬が人間の言葉を理解できることと同じように、しっぽを持たない私たち人間にもしっぽの振り回し方の違いによる犬の気持ちを理解することは、そう難しくはありません。
状況別の犬の気持ちを知りたい時は、しっぽを振っている犬の姿を真正面から見ると分かりやすいです。他人が犬の真正面に立つことは難しい場合もありますが、飼い主さんはぜひ確認してみてください。
1.嬉しい:右寄りに振り回す
犬が嬉しい気持ちをしっぽの動きで表現したい時、「右寄りに振り回す」とされています。
愛犬におやつをあげる時、まずオスワリをさせてみてください。飼い主は、オスワリをした愛犬の真正面に立ちます。
この時の犬のしっぽの振り回し方に注目です。右寄りに振り回していることがお分かりになるでしょうか。犬の右側に大きくしっぽが振れていることが確認できたら、それは「嬉しい♡」のサインです。
2.警戒している:左寄りに振り回す
犬が警戒する気持ちをしっぽの動きで表現したい時、「左寄りに振り回す」とされています。
見知らぬ犬が近づいてきた時、犬の真正面を見ることになると思います。口元が少し開き、微笑んでいるような、好意的な表情に見えるかもしれません。
犬と触れ合う前に、もう少し犬の気持ちを読み取るために、しっぽの動きにも注目してみてください。犬の右側と左側、どちらの方に寄ってしっぽが振り回されているでしょうか。
あなたに対して警戒する気持ちがある時は、しっぽを左寄りに振り回すことがあります。すぐには犬に触れないでください。飛びかかったり咬みついたり、警戒する気持ちから攻撃してしまうことがあります。
犬は見知らぬ人にも興味を持って近づいてくることがあります。警戒心が全くないわけではありません。あなたに見知らぬ犬が近づいてきた時は、まずは犬の前にしゃがんであげてください。
優しく声をかけながら、そーっと手を差し出してみましょう。あなたの情報を得るために、犬が手のニオイを嗅いでくれます。犬に触れるのは、しっぽの振り回し方が右寄りになってからにしましょう。
左寄りから右寄りになるのは、「あなたに会えて嬉しい♡」のサインです。
3.不安:しっぽを下げて小刻みに振り回す
犬がしっぽを下げている時は、不安・緊張・恐怖の気持ちを表現しています。しっぽを下げたまま立ち尽くし、身動きができなくなってしまう犬もいます。
小刻みに振り回すのは、愛想笑いをするようなものです。このような時は、しっぽを振っているからといって、むやみに近づかない方がよいです。下がっているしっぽは、明らかな不安・緊張・恐怖の気持ちを表現しています。
スキンシップやコミュニケーションをしたい時は、犬の方から近づいてきてくれるまで待ちましょう。
まとめ
犬のしっぽの振り回し方で分かる状況別の気持ちを3つ解説しました。
- 嬉しい:右寄りに振り回す
- 警戒している:左寄りに振り回す
- 不安:しっぽを下げて小刻みに振り回す
正直、しっぽの振り回し方だけで犬の気持ちを理解することは、飼い主にも難しいものです。嬉しそうにしっぽを振っているように見えて、急に威嚇することもあるからです。
嬉しい時のしっぽは右寄りに振り回しますが、呼吸が荒い時は興奮気味です。犬と触れ合う時はしっぽ以外にも表れる意思表示や感情表現を見逃さないようにしましょう。