愛犬を人と同じように扱ってはいけない「絶対ダメな理由」とは
人と犬の共存は可能ですが、それはお互いのルールを持って生活してこそ叶うものです。犬に人と同じ生活をさせることは、犬にとっては必ずしも幸せとは限りません。一線を超えた生活をさせてしまうと、犬はどうなってしまうのでしょうか。
ここでは、愛犬を人と同じように扱ってはいけない「絶対ダメな理由」をご紹介します。
1.問題行動を起こすようになるから
犬を飼う上でしつけが重要とされるのは、しつけを怠ると次第に犬が問題行動を起こすようになるからです。
犬の問題行動には、次のようなものがあります。
- 唸る
- ムダ吠えをする
- 興奮しやすい
- 食糞や拾い食いをする
- 甘噛みをする
- 散歩中にリードを引っ張る
- トイレの粗相
- 爪切りなどお手入れができない
犬の要求に応じてばかりいると、やがてちょっとしたことで飼い主に対して吠えたり噛み付いたりして、さらに要求してくるようになります。
また、来客時に吠え続けたり、何かあるたびに家の中を走り回ったりと、かなり手がかかるわがままな犬になってしまう危険性も。
他にも、子犬期の甘噛みを放置してしまえば、やがて飼い主に噛み付く犬になってしまいます。
問題行動をするようになってしまうと、愛犬と飼い主の間の信頼関係を築くことができなくなってしまいます。
2.犬にストレスを与えるから
犬が問題行動を起こす大きな原因のひとつはストレスです。愛犬を人と同じように扱うことは、必ずしも犬にとっては幸せなことではなく、ストレスが溜まってしまう環境かもしれません。
犬はどんな環境で過ごすと落ち着いて眠ることができるのか、どんな風に散歩や遊びをすると楽しめるのかなど、人間本位ではなく犬ファーストでよく考える必要があるでしょう。
愛犬を人と同じように扱ってしまうことでストレスを与えていないか、都度注意して確認しなくてはなりません。
3.犬の健康を阻害してしまうから
人と同じ食事をさせたり、ダラダラとした一日を過ごしたりしていれば、やがて犬の健康を害してしまう結果になる可能性が高くなります。愛犬が欲しがるから、と飼い主の食事を分け与えると肥満や病気の元になるので、人と犬の間には一線を引かなければなりません。
人間と一緒に夜中になっても明るい部屋で過ごさせてしまうと、当然犬は睡眠不足になります。さらに散歩に行ったり行かなかったりする日々を過ごせば、運動不足になりますよね。
犬を飼うのは簡単ではない、と言われるのは、犬の健康を守るためにワクチン接種やフィラリア、ノミ・マダニの予防を行うだけでなく、正しいしつけや日々の運動を行う時間を確保する必要があるからです。しかも時々ではなく、できるだけ毎日続けることが大切です。私たちの毎日のスケジュールの中に犬のために使う時間を確保し、継続することが大事になります。
4.分離不安になるから
「愛犬が可愛くてたまらない!」からと言って、片時も離れられなくなるのは危険です。愛犬に一日中べったりくっ付いて過ごしてしまうと、犬だけでなく、飼い主自身も分離不安症になる恐れがあります。
犬が分離不安症になると、飼い主がトイレに行ったりしただけで吠えたり粗相をしてしまったり、あるいは破壊行動を起こしたりするなどの症状が出てきます。悪化すると下痢や嘔吐をしてしまうケースもあるため、留守番をさせることも難しくなります。
犬を家族の一員として迎えることは問題ありませんが、犬に依存してしまわないよう注意しなければなりません。もし分離不安症のような症状が愛犬に見られる場合は、獣医師に相談しながら治療を進めることをおすすめします。
愛犬との理想的な接し方
あらためて考えてみると、犬を飼うことは簡単なものではありませんね。でも、「愛犬とずっと幸せに暮らしたい」という気持ちを持って改善していけば、大きな問題は避けられます。
そのためには、次でまとめた愛犬との理想的な接し方をぜひ参考にしていただきたいです。
食事管理・健康管理を徹底する
犬を飼う上で徹底したいのが、食事管理と健康管理です。年齢と体重に見合った食事を与えて、適切な運動を行うようにしましょう。
犬の食事は手作りでもかまいませんが、ドッグフードを利用すると管理しやすくなります。このほかにも、ワクチン接種や定期的な健康診断も行いながら、愛犬の健康について知る機会を設けましょう。
また、犬に合う生活環境も整えます。適切な温度管理を行って、犬が安らげるスペースをケージなどで作りましょう。犬は暗くて狭い場所にいると安心できるので、睡眠をしっかり確保できるような配慮も行ってください。
一貫したしつけ対応をする
犬のしつけは、一貫して対応するのがポイントです。その日の気分によって怒ったり許したりしてしまうと犬は混乱してしまい、次第に信頼してくれなくなります。
散歩や遊びも飼い主から誘うようにすると、犬側からの要求がエスカレートしてしまうのを避けられます。犬との信頼関係を深めることを第一に掲げて、必要以上な大声は出さない、暴力を与えるしつけは行わないことが大切です。
まとめ
「犬にも人と同じ生活をさせたい」という考えは悪いことではありませんが、やはり一定のルールを決めることが大切です。
犬に安心して楽しく暮らしてもらうためには何をすべきなのか、この機会に改めて考えてみてください!