「お留守番が苦手過ぎる犬」の特徴とは
飼い主側もできれば犬を留守番させたくはないものの、仕事や学校などでどうしても家を空けてしまう時が発生します。
最初は大騒ぎして抵抗する犬でも、慣れてくれば「こういう生活」と理解して、いい子にお留守番をしてくれるようになる犬が多いものです。
しかし、中にはどうしてもお留守番が苦手、嫌いという犬もいます。犬にとって飼い主不在の時間は、退屈で寂しくて嫌な事だということは十分に理解できます。
そこで今回は、留守番が苦手でいつまで経っても落ち着いて待っていられない『お留守番が苦手過ぎる犬』の特徴を確認してみましょう。
1.常にべったりはりついて離れたくない
犬は基本的に、集団で生活をする習性があります。飼い犬になってもその習性は残っているため、飼い主さんと一緒にいる時間が長すぎると、ひとりにされたときの不安が大きくなりすぎて過剰なストレスを感じるようになります。
在宅中に、頻繁に犬に声をかけたり撫でたりしている場合、その犬は飼い主さんが常に自分に対して気を配ってくれていることを理解しています。そのため、その相手がいなくなると、とても強い不安に襲われるようです。
2.過去に留守番中に怖いことを体験している
犬は非常に学習能力が高いため、留守番をしている最中に嫌な事、怖いことがあったことを良く覚えています。
以前お留守番をしている時に物凄く怖いことを経験してしまった場合、飼い主の留守と怖いことを結び付けて覚えてしまうため、留守番を極端に嫌がるようになるのです。
3.環境が激変した(保護犬等)
飼い主が変わったり引越し等の経験をして飼育環境が激変した場合、犬は強い不安を抱えて生活することになります。
新しい環境に慣れるために常に神経を張り巡らせて疲労困憊しているところに、頼りになるはずの飼い主が不在ということは、犬にとって大きなストレスです。
また保護犬の場合は保護前の飼育環境が劣悪だった場合、分離不安の症状が強く出ることが多いようです。そのため、飼い主の動向を常に観察し、出かけるそぶりが見えるだけで嫌がったり大声で吠えたりすることがあります。
上手に待ってもらうために飼い主がすべきこと
では、お留守番が苦手過ぎる犬に、上手にお留守番をしてもらうために飼い主がすべきこととは一体なんでしょうか。
外出前に犬に「普段はしない特別な行動をする」のをやめる
飼い主さんが外出前にしていることとして避けたい行動に、犬のご機嫌をとるために出かける前に声掛けをしたりおやつをあげる、という行動があります。
実はこれをしてしまうと、犬は(この後飼い主は出かけるんだ!)と察知してしまいます。その結果、犬を喜ばせるのではなく、お留守番への不安を高めてしまうのです。
犬をお留守番させて外出するときは、普段通りに何食わぬ顔で別のことをした上で、犬が違うことに気を取られてたり居眠りしたりしているようなタイミングで、しれっと外に出てしまうことをおすすめします。
外出前に犬人「普段はしない特別な行動をする」のをやめることで、犬に外出を察知されないことが大切です。
「声掛け」は犬が落ち着いてから
帰宅した際に、お留守番をさせてしまった良心の呵責から、必要以上に犬に声を掛けて興奮させてしまうことがあります。おやつをあげたり、高い声でねぎらったりすることで、犬は飼い主の顔を見られたうれしさと褒められたうれしさで大興奮します。
しかし実はこの興奮状態によって、犬にお留守番時の寂しさを強調して覚えさせてしまう結果につながります。そのため、声を掛けたい気持ちをぐっと堪え、犬が落ち着いてから褒めたりおやつをあげたりしてみてください。
安心して待てる場所を用意する
犬にとって、広い室内に放置されるのは居心地が悪くて不安が高まるだけです。普段から何があっても安心して籠れる、静かなケージやハウスを用意してあげましょう。
ハウスは安全だということが理解できた犬は、お留守番の時も不安になったらハウスに潜り込んで閉じ籠ることができます。
さらに、タオルをかけて視野を制限してあげると、犬は安心できます。ケージやハウスを窓から離して、表から見えにくいところに設置してあげるとなお良いでしょう。
まとめ
『お留守番が苦手過ぎる犬』にとっては、どんなに短い時間のお留守番でも恐怖やストレスを感じてしまいます。
もし愛犬にお留守番が苦手そうな様子が見られたら、子犬の頃から少しずつ飼い主さんの姿が見えない時間を作って、ひとりでも平気で待てるような環境作りをしてあげることも大切です。
最初は、ほんの数分別の部屋に行くだけにして、それを繰り返すことで「待っていれば必ず飼い主が姿を見せる」ということを覚えてもらいましょう。
少しずつ外出時間を長くして、愛犬が安心してお留守番ができるようにしてあげたいですね。