子犬って何歳まで?
「子犬」「成犬」「シニア犬」など、犬の世代を分ける言葉はいろいろありますが、「子犬」とはいったい何歳までの犬を指す言葉なのでしょうか。
今回は、「小型犬」「中型犬」「大型犬」の大きさ別に解説いたします。
体重10㎏以下の小型犬の場合
超小型犬や小型犬が子犬であるのは、生後10カ月頃~1歳頃までです。
個体差はあるものの、生後10カ月頃にもなると、成犬と呼ばれる犬と同じくらいの体の大きさになります。生後10カ月を過ぎてから急激に体が大きくなる、ということはほとんどないでしょう。
また、生後5カ月を過ぎた頃から性成熟が始まるとされていることから、超小型犬や小型犬は子犬を卒業する時期が早いとされています。
体重11㎏~25㎏以下の中型犬の場合
中型犬が子犬であるのは、1歳頃までです。
犬種によっては、小型犬と中型犬のどちらに分類されるのか、個体によって区別が難しい場合があります。
例えば、柴犬のように個体差の大きい犬種もあります。10㎏以下の小型犬に分類される豆柴と呼ばれる犬もいれば、15㎏ほどになる中型犬に分類される柴犬もいますよね。
中型犬の性成熟は、生後6カ月を過ぎた頃から始まるとされており、そろそろ子犬を卒業する頃かな、という時期です。
体重25㎏以上の大型犬の場合
大型犬が子犬であるのは、1歳半頃までです。
小型犬や中型犬と比べると、子犬である時期が半年ほど長いのが特徴です。メスの発情による出血が初めて起こるのが生後8カ月頃とされており、性成熟が遅いことも分かります。
個体差があり、2歳を過ぎてやっと成犬になる、とされる犬種もいるようです。
成犬を判断する基準
「子犬」の判断基準は前述の通りですが、「成犬」を判断する基準にはどのようなものがあるのでしょうか。
繁殖が可能になる
成犬を判断する基準として、繁殖が可能になる、ということがあります。
繁殖が可能な体になった時、妊娠が可能な体になった時、成犬になったと判断してよいのではないでしょうか。
全ての歯が永久歯へと生え変わった
成犬を判断する基準として、全ての歯が永久歯へと生え変わった時にもう子犬ではないと感じられるのではないでしょうか。初めて乳歯が抜けた時には、(ああ…おとなの犬になっていくんだな)と感じられますよね。
小さく細い乳歯が、大きく立派な永久歯になった時、歯が見えた時の口周りにも子犬っぽさはなくなっていると思います。
マーキングをするようになる
成犬を判断する基準として、マーキングをするようになる、ということがあります。
オス犬に多く、メス犬にも見られる行動です。あちこちにマーキングをするようになってしまった愛犬に対して、困りつつも成長の証だと感じ、改善のための対策を模索し始めるのではないでしょうか。
マーキングをやめさせるための対策のひとつとして、去勢手術を考えるタイミングでもあると思います。
子犬と成犬の育て方の違い
子犬の時期は、社会化のためのトレーニングが必須です。
最も簡単で気軽にできるトレーニングにはお散歩があります。お散歩に出ることで、外の世界の刺激に慣れ、人や犬と触れ合い、犬社会や人間社会に適応していきます。
掃除機やドライヤーの音に慣れること、花火や雷の音に慣れること、車やバイクのエンジン音に慣れることなど、生活音に慣れることも子犬に必要なトレーニングです。
そして、社会化は成犬にも必要ですし、生涯ずっと続けることが大切です。犬や人に吠えるなどの問題行動がある時、育て方が悪かったのかな…と悩む飼い主もいますが、社会化が不十分である可能性が高いです。
子犬の社会化と成犬の社会化で必要なトレーニングは全く同じとは言えませんが、どちらにも欠かせないしつけだと思います。
まとめ
犬が子犬であるのはいつまでなのか。目安は次のようになりました。
- 小型犬は生後10カ月頃~1歳頃まで
- 中型犬は1歳頃まで
- 大型犬は1歳半頃まで
個体差はありますが、飼い主には必ず「ああ…おとなになったなぁ」「成長したなぁ」と感じられる日が訪れます。
犬が子犬である期間は本当に短いです。あっと言う間に終わりを迎えます。だからこそ、一日一日を大切に、しつけやトレーニングも楽しんでくださいね。