犬があなたに「ごめんなさい」と伝えている時のサインとは
犬が「ごめんなさい」と飼い主に伝えている時には、どのようなサインを見せているのでしょうか。
1.あくびをする
犬を叱っている最中、「ふわー」っとあくびをされて「こっちは怒っているのに!」と、よりイライラした経験はありませんか。
実はこれは怒られているのに興味が無いわけでも、眠いわけでもなく、怒られていることによるストレスや不安を解消するためにやっていることなのです。「ごめんなさい怒らないで」「怖いよ」という気持ちからやっているのですね。
あくびは犬のボディランゲージでは相手に「どうか落ち着いて」と伝える意味もあります。怒っている飼い主さんをなだめようとしている意図があるのかもしれません。
2.目をあわせない
こちらと目をあわせないというのも、犬が飼い主さんの怒りに「ごめんなさい」しているサインと考えられています。
犬同士では、相手の目をじっと見るのは威嚇のサインだといわれており、それをせず目をあわせないことで「争う気はありません」と意思表示しているのでしょう。
また、あくびと同じようにストレスを解消するためにやっている可能性もあります。自分を落ち着かせたいという気持ちになっているのです。目をあわせずうつむく様子を見せるのも、同様の意味があるといわれています。
3.飼い主さんの手や体をなめる
「そんなに怒らないで」「もうやめてほしいな」というアピールで怒っている飼い主さんの手や体をなめることもあります。怒っている飼い主さんを必死になだめようとしているのです。
舐め方が激しかったり、他に耳を後ろに倒していたりと緊張状態にあるようなら、怒られていることに対してかなりストレスを感じている可能性があります。
4.お腹を見せる
弱点であるお腹を見せるというのは、「リラックス」「信頼」「服従」のサインなどの意味があります。怒られている最中にこれをやるということは、「敵意はありません」「もうわかったから許して」という「服従」の気持ちの表れだと考えられます。
「こっちは怒っているのにふざけている」と勘違いしてしまいそうですが、怒っている飼い主さんをかなり怖がっている状態といえるでしょう。
犬は本当に「ごめんなさい」と思っているのか
ここまで犬が「ごめんなさい」と伝えているといわれているサインについてご紹介しましたが、そもそも犬は本当に反省して「ごめんなさい」と思っているのかどうか、気になりますよね。
実はこれは微妙なところがあり、『犬は言葉がわからないので、飼い主さんが怒っている様子にただ怯えているだけ』という説や『言葉はわからなくても、感情を読み取るのがうまいので犬は飼い主さんが怒っていることを理解している』という説などがあるのです。
ただ、後者でも怒っているのはわかっていても、「自分のしたことによって飼い主さんが怒っている」という事実を、犬が理解しているかどうかは分かっていません。やったことに対して「ごめんなさい」と謝っているよりも、「なんで怒られているかわからないけど、落ち着いてもらおう」という意味合いなのかもしれませんね。
犬に対して飼い主がすべき対応
では、先ほどご紹介したサインを犬がしている時に、飼い主さんがすべき対応とはどのようなものなのでしょうか。
ご紹介したサインは、どれも犬がストレスや不安を感じているサインでした。あまり長々と怒り続けるのは犬にとって過度なストレスやトラウマになり、飼い主さんとの信頼関係が崩れる可能性もあるので、やめたほうがよいでしょう。
怒るということは、犬に同じことをして欲しくないということですよね。しかし、留守中のいたずらなど、時間のたった過去のやってはいけないことに対して怒っても、犬はどうして怒られているのかを理解できません。
愛犬を叱る場合は、犬が問題行動をしたその場で「No」「だめ」と低い声で短く叱り、犬を無視をする方がしつけとしては効果的でしょう。犬を無視する場合は短時間にし、犬が問題行動をやめられたら褒めていつも通りに接してあげてください。
また、犬を怒るというシチュエーションを作らないために、いたずらや無駄吠えなど問題行動をやらないような環境づくりも大切ですよ。
まとめ
今回は犬があなたに「ごめんなさい」と伝えている時のサインをご紹介しました。
犬の性質上、反省して「ごめんなさい」というサインというよりは、「怖いからもう叱らないで」「落ち着いて」という気持ちからやっている仕草でしたね。
正しい叱り方をして、愛犬にあまりストレスを与えないようにしていきましょう。