犬が一粒ずつドッグフードを食べる理由
犬にご飯を与えたとき、なぜか一粒ずつしか食べない場合があります。その時の犬はどのような心理状態なのか、その理由について解説します。
1.粒が大きいから
犬が一粒ずつドッグフードを食べるのは、粒が大きいからです。
もしも、今愛犬が食べているものと同じドッグフードで粒の大きさを選ぶことができるのであれば、小さいものに替えてみるとよいと思います。
我が家には中型犬もおり、粒の大きいドッグフードを与えていたのですが、小さいものに替えたところ、食べるスピードが速くなりました。
体が大きいからと言って、ドッグフードの粒も大きいものがよい、というわけではないようです。愛犬の好みや食べやすさに合わせて粒の大きさを選ぶとよいと思います。
2.口の中に痛みがあるから
犬が一粒ずつドッグフードを食べるのは、口の中に痛みがあるからです。
おもちゃで遊んでいる時、口の中を傷つけてしまい、傷や炎症によって痛みがあることがあります。
よくあるのは、歯周病の悪化によって口の中に痛みがあり、ドッグフードを一粒ずつしか食べることができない、ということです。
すでに歯石が大量に付着し、ひどい口臭もある状態なのではないでしょうか。歯周病の悪化は、歯や顎の骨を溶かします。口の中の細菌が体をめぐり、心臓病などの病気の原因になることがあります。
最近になってドッグフードを一粒ずつ食べるようになったという場合には、愛犬の口の中を見てあげてください。異常が見られる場合には、歯科治療を急いだ方がよい場合もあります。
歯石の付着と口臭は、すでに歯周病になっているサインです。なるべく早く獣医師の診察を受けてください。
3.今はまだ食べたくないから
犬が一粒ずつドッグフードを食べるのは、今はまだ食べたくないからです。
犬が食事をすることができるのは、飼い主がごはんを用意してくれた時です。しかし、お腹が空いているタイミングではない場合もあります。
(でも飼い主が用意したから…)と、仕方ない気持ちで食べるため、一粒ずつになってしまうのです。ガツガツ食べるほど、まだお腹が空いていないのです。
野生の犬であれば、いつまた食事ができるか分からないため、すぐに食べようとします。家庭の犬はいつでも飼い主からごはんがもらえますし、いつでも自由に食べることができます。そのため、食べたくない時は食べなくても大丈夫、と考えているのです。
4.硬くて食べづらいから
犬が一粒ずつドッグフードを食べるのは、硬くて食べづらいからです。
中高齢になると、犬も噛む力が弱くなります。ドライフードを硬く感じ、一粒ずつしっかり噛んで食べるようになることがあります。年齢に合わせたフードもありますが、あまり硬さに違いはないようです。
また、歯科治療で抜歯を受けた時、ドッグフードを噛み砕くために必要な歯が失われている可能性も考えることができます。
小粒タイプに替える、砕いてから与える、お湯をかけてやわらかくするなど対応してみてください。
まとめ
犬が一粒ずつドッグフードを食べる理由を4つ解説しました。
- 粒が大きいから
- 口の中に痛みがあるから
- 今はまだ食べたくないから
- 硬くて食べづらいから
犬は人間のように咀嚼しない、という固定概念があるためか、一粒ずつ食べることに違和感のある飼い主もいらっしゃるようです。
味わっているわけではないかもしれませんが、もともと一粒ずつよく噛んで食べるのが食事スタイルだ、という犬もいます。
急に一粒ずつ食べるようになったという場合、たまに一粒ずつ食べることがあるという場合には、何等かの理由や事情を抱えている可能性があります。
愛犬の歯周病や口の中の異常にはぜひとも敏感に気づけるように、日頃からよく見てあげるべきです。