犬がライバル視している人や犬にする仕草・行動とは
では、犬が「ライバル視」している人や犬には、具体的にどのような仕草や行動をするのでしょうか。
1.吠える
犬はライバルのように感じている相手がいると、ワンワンと大きな声で吠えます。威嚇や警戒を意味し、表情が険しく毛が逆立ちます。
遊ぶときや喜んでいるときにも吠えますが、表情が柔らかく毛が逆立っていないのが違いです。
2.目をじっと見つめる
『初対面の犬に近づくときは目を逸らすように』と言われますよね。目を合わせるという仕草は、犬にとって威嚇や警戒に当たるからです。
そのため、ライバル視している人や他の犬がいると、犬はその対象をじっと見つめます。
おやつをくれる人を見つめるときなどは表情が柔らかいですが、ライバル視している相手への視線は自然と険しくなります。
3.鼻にしわを寄せる、歯をむき出す
鼻にしわを寄せる、歯をむき出すというような顔を見せる犬は怖いですね。犬はライバル視している相手にこのような顔をします。
そのまま攻撃してしまうこともあるので、犬が怖い顔をしていたら相手から遠ざけてください。
4.体を大きく見せる
犬は自信がないときには耳や尻尾が下がり、姿勢が低くなります。反対に自信があるときは耳や尻尾が上がり、姿勢が高くなります。
表情が堂々とし、ライバル視している人や犬の前を堂々と歩きます。ゆったりしたイメージのある大型犬によく見られる仕草です。
犬がライバル視しやすい相手とは?
では、犬がライバル視しやすい相手には、どのような人や犬が該当するのでしょうか。深刻なトラブルにならないように知っておきましょう。
新入りの犬や人
単頭飼育で暮らしていたところに新入り犬がやって来たとき、いつも会うお散歩コースで新しい犬と遭遇したときなどに、犬は新入りをライバル視しやすいです。
新入りがまだ子犬や若犬の場合は周囲が特にかわいがってしまうため、先住犬は嫉妬してしまいます。
また飼い主に赤ちゃんが生まれると犬は後回しになってしまい、かまってほしくてイタズラが増える犬もいます。
同性の犬同士
異性の犬ならケンカが起きにくいですが、オス同士やメス同士ではケンカになりやすいです。
犬の祖先であるオオカミは群れで生きる動物です。自分の群れを維持し外敵から守るという行動は遺伝子に組み込まれています。
群れで暮らすことから順位を意識する性質がありますが、オスの中、メスの中で順位を決めます。そのため異性では争いにくいようですが、同性では争いが起きやすいようです。
仲良くなるためにすべきことは
ここからは、ライバル視している相手がいる犬と仲良くなるためにすべきことを解説します。
先住犬を優先する
年下の子ばかりでなく、『先輩犬を優先する』こともとても大事です。飼い主と先住犬との時間を作ってあげる、散歩では思い切り遊んであげるなどしてストレスを発散させてください。
また子犬は食事の回数が多いですが、成長したらごはんやおやつは先住犬からあげるようにしましょう。
筆者も散歩で大勢の犬におやつをあげる際には、年上から与えるようにしています。
一対一で会わせない
仲の悪い犬同士でつきあわせるとケンカに発展し、ケガをする可能性があります。それぞれリードを着けて制御できる状態にし、他の犬や人間と一緒に交流しましょう。
筆者の周囲にもなぜか犬同士で仲良くできない子がいますが、複数で会うと仲裁に入ってくれる犬もいます。
他の犬とのつきあいを増やす
先住犬と新入り犬の仲が悪い場合、他の犬とのつきあいを増やすと改善されることがあります。
人間のきょうだいでも上手くいかない場合、学校や仕事に行っていると気が紛れます。犬も家の外での時間が増えると気が紛れ、犬同士のつきあい方を学べます。
犬のしつけ教室や幼稚園に行く、ドッグランなどの犬が集まるところに行く機会を増やすのも良いでしょう。
まとめ
末っ子を優先してきょうだいの仲が悪くなる、新入りと上手くいかないといった事態は人間でも起こりますね。それぞれの言い分を聞いて納得させるのが一番と考えられます。
犬も無理に仲良くさせようとせず、それぞれに1人の時間を持たせるべきです。物理的に離して逃げ場を作ってあげます。
犬が相手をライバル視している、ケンカが起きるかもという事態になったら飼い主はすぐに気づかなくてはいけません。相手から離して犬を落ち着かせてください。
程よい距離をとりながら顔を合わせていると、仲良くなる可能性はあります。どうしても上手くいかない場合はドッグトレーナーに相談してみましょう。