1.犬との生活にストレスを感じる
犬に一目ぼれをして衝動買いした場合、その可愛さに夢中になり、一緒にいることへの期待や楽しみで胸が膨らむことと思います。
しかし、実際に家庭に犬を迎え入れると、理想と現実のギャップに苦しむ人が少なくありません。
確かに犬はとても可愛く、私たちを幸せな気持ちにしてくれます。ただし、家の中で一緒に生活をすると、部屋が汚れたり家具を噛んで壊されたりと困ってしまうシーンも多いと思います。
寒い日も暑い日も毎日の散歩は欠かせませんし、ご飯やボディケアといったお世話や遊びを含むコミュニケーションも必要です。それは飼い主さんがいくら忙しくても、疲れていてもしなければならないことなのです。
しつけや世話に大変さで家族内で喧嘩が起きたり、吠え声で近所迷惑になってしまったりして思わぬ気苦労を背負い込むこともあります。また、トイレや留守番などのしつけは一筋縄にはいかず、育児ノイローゼのようになってしまう人もいます。
もちろん、ここで挙げた犬との生活での苦労は、どの家庭にも必ず起こることではありません。しかし、絶対に起こらないとも言えません。犬と飼うと時間や手間が必要になることをきちんと考え、様々なトラブルが起こる可能性も覚悟した上でスタートすることが大切なのです。
2.思った以上にお金がかかって困る
犬を飼うということは、ひとつの命を預かるということです。生きている動物の面倒を見るからには、ある程度のお金がかかるということを忘れてはいけません。
犬との生活では、ご飯やおやつ代をはじめ、首輪やリード、ケージ、おもちゃなど様々なものが必要になります。
また、毎年の狂犬病予防注射やワクチン接種、フィラリアやノミダニによる疾病予防など、医療費もかかります。動物病院は自由診療であり、公的な健康保険はないため、基本的には実費となります。そのため、大きな怪我や病気をした場合、民間のペット保険などに入っていなければ高額な治療費がかかることもあるでしょう。
犬の健康と安全を守るためには、それなりに費用がかかるということを飼育前にきちんと認識しておきましょう。
3.飼育放棄につながることがある
犬を衝動買いした場合で起こりうるトラブルの中で、最も避けたいことが「飼育放棄」です。
犬との生活を具体的にイメージしないまま飼い始めたことで、様々な苦労に直面して「こんなはずじゃなかった…」と考えてしまう飼い主さんは少なくありません。それでも多くの飼い主さんは、家族として迎え入れた責任と犬への愛情から、苦労しながらも最後まで飼い続けます。
しかし、中には「思っていたのとは違った」「面倒を見切れない」と愛犬を手放してしまう人もいるのです。実際、犬の殺処分も行われる保健所には、飼い主から持ち込まれることも多く、その理由として「引っ越し」「しつけが大変」「大きくなりすぎた」「介護ができない」といったことなどが挙げられます。
このような非常に残念な結末を迎えることがないように、犬を飼う前に「どんなことがあっても最後まで飼い続ける」「命に責任を持つ」という覚悟をする必要があります。
まとめ
小さくて愛らしい子犬がすやすやと眠っていたり、子犬同士で遊んでいたりする様子は、本当に可愛らしいですよね。ペットショップなどでそうした犬の姿を見ると、ついつい連れて帰りたくなる気持ちになることはあるでしょう。
しかし、これまで犬を飼うことを真剣に考えてこなかった人が、ただ瞬間的に「可愛い」と思って衝動的に飼い始めてしまうのはNGです。
ここで紹介してきたように、飼い主さん自身がストレスや悩みを抱えることになってしまうこともありますし、犬を不幸にしてしまうことも考えられます。
犬を「可愛い」と思ったら、一度家に帰って冷静になって、自分の生活に犬が加わることをリアルに考えてみましょう。犬と過ごす楽しい時間を思い描きつつ、日々の生活で起こりそうなことを想像したり、実際に犬を飼っている人の話を聞いたりすることをおすすめします。
犬を飼うことはとても素敵で幸せなことですが、大変なことがあるのも事実です。幸せも苦労もひっくるめて犬を愛せる覚悟ができたら、ぜひ可愛い犬を迎え入れて楽しいドッグライフをスタートしてくださいね。
