愛犬との接し方や意識についてアメリカでの調査
世の中のいろいろな事柄に対する考え方や意識は世代によって違う傾向があります。愛犬に対する意識や考え方もそのひとつでしょう。
アメリカのペットケアの会社Wag!が、アメリカ人の愛犬の飼育に対する意識や接し方についてオンラインアンケート調査を実施した結果、世代間の明らかな違いと意外な共通点が見つかりました。
この調査は18歳から65歳の犬の飼い主1,000人を対象に行われました。つまり下はZ世代(1990年代後半〜2010年くらいに生まれた世代)から、上はベビーブーマー世代(1946年〜1964年に生まれた世代)までがカバーされたのですが、どんな違いや共通点があったのでしょうか。
『愛犬観』世代間で違う点と共通する点
アンケートの回答全体からわかったことは、現代のアメリカの家庭で暮らしている犬の多くは人間と同じような生活を送っているということです。しかし、愛犬との関係性については世代によって傾向が違っていました。
ベビーブーマー世代は49%の人が愛犬を自分の子どもと同じように考えており、犬の行動を律するしつけに重点を置く傾向があります。とは言え、この世代では7割以上の人が自分のベッドで愛犬といっしょに眠ると答えています。
愛犬の食事については、Z世代、ミレニアル世代(1980年〜1995年生まれ)、X世代(1965年〜1980年生まれ)、ベビーブーマー世代まで全ての世代でドッグフードに月平均50〜100ドル(約6,500円〜13,000円)を費やしているという層が多数を占めていました。フードにお金をかける飼い主さんが多いようですね。
フード以外の支出では、X世代とベビーブーマー世代はZ世代よりも月々の支出が少なく、Z世代は上の世代よりも収入が少ないにもかかわらず愛犬への支出が多くなっていました。
Z世代の支出では7割以上の人がグルーミング、ファッション、ペット保険などへの出費は惜しまないと答えています。
Z世代ではペット保険への加入者はベビーブーマー世代よりも15%多かったのですが、動物病院で定期的に検診を受けている飼い主は、ベビーブーマー世代がZ世代よりも23%多くなっていました。
共通しているのは犬への愛
愛犬への支出の種類や行動については世代間で傾向の違いがあるものの、どの世代にも共通していたのは一緒に暮らしている犬への深い愛情でした。
このアンケートはペットのためのサービスを提供している会社が行なったものなので、上記のような結果はマーケティング戦略を立てる上で役立てられることでしょう。
また、ベビーブーマー世代では「犬を律するしつけ」を重要だと考える人が多く、Z世代では「犬のトレーニングについては柔軟に対応している」という回答が多かったは対照的でした。
このことは「犬の福祉を重視したトレーニング方法」を伝える時、世代別に違うアプローチが必要であると示しています。
まとめ
アメリカで行われたアンケート調査から、愛犬との関係や支出の内訳などに世代間で大きな違いがあったという結果をご紹介しました。
外国のこととは言え、世代間の意識の違いは日本でもあまり変わらないかと思います。今はSNSなどを通じて自分とは違う世代の人の犬との接し方や考え方に触れることも多くなっています。
「世代による傾向の違いがある可能性」を知っておくと、近所の飼い主さんたちとの相互理解の役に立つこともあるかもしれませんね。