犬のBCSとは?
愛犬の健康状態は、毎日見ているからこそ見落としてしまうことがあるため注意が必要です。
今回ご紹介するのは、犬の肥満度を5段階でチェックできる『BCS(ボディ・コンディション・スコア)』です。
環境省が『飼い主のためのペットフード・ガイドライン』にて定める「BCS」の基準は以下の通りです。
- BCS1:痩せ
- BCS2:やや痩せ
- BCS3:理想的
- BCS4:やや肥満
- BCS5:肥満
このように、痩せすぎ〜肥満まで飼い主の手でセルフ診断ができるようになっています。この診断結果から、おおよその適正体重や体脂肪率も割り出すこともできるので、定期的なチェックを行うことがおすすめです。
犬の「痩せすぎ」「太りすぎ」のリスク
では、犬が「痩せすぎ」あるいは「太りすぎ」と判断された場合、健康へどのような悪影響が考えられるでしょうか。
それぞれのリスクをまとめました。
痩せすぎ
- 免疫力低下
- 体の発育が悪くなる
- 低血糖になりやすくなる
犬が痩せすぎてしまう原因で考えられるのは食事量だけでなく、消化器系の疾患や老化による食欲低下、もしくはフードが好みに合わないなどさまざまです。
もし上記のような体調不良や異変が見られる場合は、早めに動物病院を受診してください。
太り過ぎ
- 足腰への負担
- 高血圧
- 呼吸器や心臓への負担
- 糖尿病
- 高血圧
- 免疫力低下など
犬の太りすぎは、股関節などへの負担やさまざまな病気リスクが高まるため注意が必要です。犬の肥満の原因は食べすぎだけでなく、甲状腺機能低下症やクッシング症候群などの病気が隠れていることもあります。
肥満が気になり出したら、早めに動物病院に相談してみてください。肥満度が大きくなるほど運動量も減ってしまいやすいため、できるだけ悪循環に陥る前に対策を取るべきでしょう。
犬の「BCS」をセルフ診断する方法
愛犬の健康状態のチェックはご家庭でも簡単に行えます!
こちらでご紹介するBCSの5段階スコアでセルフ診断してみましょう。ボディマッサージのついでに行えるので、日々の健康チェックにお役立てください。
横から見てウエストのくびれ具合をチェック
まずは、犬を横から眺めてウエストのくびれ具合をチェックします。腹部のラインがおしりの方に向かってせりあがっているように見えるのが理想的です。
たるみが見られる場合は「肥満」となり、逆に凹みすぎている場合は「痩せすぎ」と診断できます。
上から見てウエストのくびれ具合をチェック
犬を上から見て、腰にくびれが見られるのが理想的です。
膨らみが見られる場合は「肥満」と診断されます。
肋骨を撫でて骨の浮き具合をチェック
犬の肋骨あたりを撫でてみて、わずかに肋骨を確認できる状態が理想的です。
厚い脂肪があり骨を確認しにくい場合は「肥満」であり、逆に肋骨がごつごつ手に触れる場合は「痩せすぎ」です。
背骨に触れて骨の浮き具合をチェック
背骨に触れてみて、背骨が分かるかどうかを確認してみましょう。
脂肪が厚く背骨が分からない場合は肥満度が高くなります。逆に、背骨が分からない場合は「痩せすぎ」です。
上からウエストを撫でた時の骨の浮き具合をチェック
腹部や腰のあたりの骨の浮き具合を確認します。肋骨や頸椎、骨盤が浮き出ている場合は「痩せすぎ」です。
逆に脂肪によって触れることができない場合は「肥満」と診断されます。
まとめ
犬の肥満度は健康状態を知るだけでなく、隠れている病気を見つける手掛かりになります。
人間同様、犬も年齢とともに体型が変化していくものですが、痩せすぎや太りすぎには注意しなければなりません。
もしBCSのセルフ診断で気になることがあれば、早めに動物病院を受診することをおすすめします。