犬から敵対視されてしまう「ダメ行為」
犬と仲良くなりたくても、絶対してはいけない「ダメ行為」があります。いまひとつ犬と仲良くなれない方は、ご自身の犬への態度を振り返ってみる必要があるかもしれません。
1.いきなり頭を撫でる・ハグをする
かわいい犬を見るとつい頭を撫でてしまう、ハグをしてしまうという人は多いです。ですが、犬は体を羽交い絞めにされる行為が苦手です。
ハグから解放されたあとに犬があくびをする、体をブルブル振るなどしていたら、その時犬は貴方の行為に対してストレスを感じていた、という証拠です。
2.足先・尻尾・口などの先端を触る
足先や尻尾、口などの体の先端は、犬にとってとても敏感な部位です。先端は感覚細胞が集中しているので触られると刺激を強く感じます。
獣医やトリマーなどは体を押さえつけて先端を触り、痛い注射を打つので犬には嫌われやすいです。
また、犬にとって口は人間の手と同じです。口を抑えられることは動きを封じられるということであり、とても不快に感じます。これは人間も同じですね。
3.目を見つめる
目を見つめるという行為は、犬が相手を敵視するときに行うものです。そのため気を許していない相手から見つめられると、敵視されたと思った犬は相手を警戒してしまいます。
見つめ合ったり撫でられたりすると、犬の脳内でオキシトシンが分泌されることがありますが、これは大好きな相手に限ります。初対面の犬を見つめるのは避けましょう。
4.落ち着きがない
急に大声を出す、動きが激しいといった落ち着きがない人は犬に怖がられてしまいます。
高い声で騒ぐ子どもや酔っぱらっている人は特に注意です。
5.苦手なものを身に着けている
工事現場の音が苦手な犬は、作業着やヘルメットを着けた人を警戒することがあります。過去に怖い思いをした経験がある犬は、それに関連したものを嫌がるようです。
また、香水やアルコール、柔軟剤などのニオイは犬が臭いと感じます。一方、食べ物や排泄物というような自然界に存在するニオイは嫌いでないようです。
犬と接するときには、自分から嫌われるニオイがしていないか気をつけてみてください。
味方と思われるためにするべき行動
では、犬に警戒されてしまった人が、その犬に味方と思われるにはどのような行動をすべきなのでしょうか。
触る前に情報収集をさせる
まず犬に会ったら、自分のニオイを嗅がせて情報収集をさせましょう。
手をパーにしていると犬は何かされると身構えてしまうので、グーにして嗅がせてあげます。
また、犬より先に飼い主さんと話すと、犬の警戒心は少し解けます。挨拶をする、触っても良いかなど、飼い主さんと会話をしてから犬人近づいてください。
優しく近づく
犬は人間の言葉を理解できませんが、声のトーンや調子で感情を読み取ることができます。落ち着いた声と動きで犬に近づいてみてください。
立った状態でなくしゃがんで目線を合わせることも大事です。小さい犬は特に人間が怖く感じるので、低い位置からふれあいましょう。
触っても良い部位を触る
つい犬の頭を撫でてしまいますが、犬の視界には大きな人間の手が上から降ってくるように映り、怖く感じてしまいます。
撫でるときには、首や胴など、犬の視界に入る位置から撫でてみましょう。手を上から降ろすのではなく下から差し出すのがポイントです。
おやつをあげる
おやつが大好きな犬は多いので、飼い主さんの許可がとれればおやつを与えてみましょう。中には飼い主の手からでないと食べない犬もいますが、犬は楽しませてくれる人を好みます。
慎重な犬でも、何度か会っていれば撫でさせてくれるかもしれません。犬の様子を見ながら、少しずつ仲良くなりましょう。
まとめ
知人の犬と仲良くなりたい人、家族の中で自分だけ懐かない人など、犬に嫌われて悩んでいる人はいると思います。そんな人は犬が嫌がることをしていないか振り返ってみてください。
犬は自分の気持ちを理解し、ペースに合わせてくれる人を好みます。急に親しくもない人に体をベタベタ触られ騒がれたら不快に感じるのは当然です。
犬が嫌がっていたら距離を取り、「この人は味方だ」と犬がわかってくれるのを待ちましょう。