夢だったトリマー!現実は厳しく退職者が多いって本当?
犬を飼っていると、定期的にお世話になるトリミングサロン。サロンで働いている人たちは『トリマー』と呼ばれることが多く、愛犬の被毛をきれいにカットしてくれながら、健康状態をチェックしてくれる人もいます。
飼い主にとって有難い存在であるトリマーさんに憧れを抱く人も多いでしょう。しかし、実はトリマーの現実は非常に厳しいということをご存知でしょうか。実際、長く続けられる人は少なく、「こんなはずじゃなかった…」と辞めてしまう人が多いといいます。
なぜ?トリマーが仕事を辞めてしまう理由5つ
犬を飼ったことがある人ならば、毎回感謝の気持ちを抱いているトリマーさん。しかし、仕事の実態を見てみると過酷な環境であることがわかります。ここではトリマーさんが仕事をすぐに辞めてしまう理由を紹介します。
1.体力的に厳しい
可愛らしい犬の毛を綺麗にカットしてあげるというイメージの多いトリマーですが、実際は肉体労働とも言えるほど体力が必要な仕事です。
犬の中には恐怖や不安から暴れてしまう子もいますし、トリミング中はずっと立ちっぱなしでカットしなければいけません。大型犬や中型犬であれば、大人女性並みの体重の犬も多いので、より体力勝負となります。
2.給料が低く待遇も悪い
肉体労働並みの体力が必要なきつい仕事であるトリマーですが、給料は他の職業に比べて低いところが多いことで知られています。「これだけ大変なのに、こんなに給料が低いなんて…」と現実を突きつけられて辞めてしまう人も多いでしょう。
また、給料だけでなく福利厚生の面で待遇が少し悪いという点も挙げられています。大企業であればさまざまな福利厚生が用意されていますが、トリミングサロンによっては小規模の店舗も多いため、福利厚生が整っていないところも多いのです。
3.将来への不安が強い
トリミングサロンは店舗によって、個人経営だったり小規模展開だったりするところも多いです。そのため、「このままトリマーとして仕事があるのだろうか」という将来への不安を抱えて辞めてしまう人も多いといいます。
また、トリマーという仕事の過酷さに辞めていく人が多く、仕事が回らなくなってしまい閉店するというケースもあるため、よりトリマーという仕事に不安を感じる人が増えるという悪循環も見受けられます。
4.ペットを怪我させてしまうかもしれないという恐怖
トリマーになる人は、犬や猫といった動物が大好きな心優しい人が多いです。しかし、仕事には失敗はつきものです。トリマーは動物を相手にする仕事なので、一度の失敗によって怪我をさせてしまうことも少なくありません。
こうした失敗により「ペットを怪我させてしまうかも」「私のせいで大怪我に繋がったらどうしよう」という恐怖に打ち勝てず、渋々退職を決断する人も多いようです。
5.理想と現実のギャップが激しい
トリマーさんに憧れて自分もトリマーになってみたけれど、理想と現実のギャップがあまりに激しくて絶望したという声も少なくありません。ここまで紹介してきた不安や辛さに加えて、接客対応が非常に大変であるという意見も多いです。
大切な愛犬を預けている飼い主さんを相手に接客するため、クレームが入ることも多いといいます。また、店舗として営業をしなければいけないことも多く、セールストークに嫌気がさし「こんなはずじゃなかった」とトリミングとは別の部分で挫けてしまう人も少なくありません。
まとめ
トリマーさんはトリミングだけでなく、他にもさまざまな業務を行う必要があるため、1日を通して体力的にも精神的にも限界に達する人が後を絶ちません。状況を改善してほしいという声も多いですが、改善策が打ち出されていないのが現状です。
トリマーさんの実態を知ると、より普段お世話になっているトリマーさんへの感謝の気持ちが強まると思います。ぜひ愛犬をトリミングしてもらった後は、日頃の感謝を丁寧に述べることを意識してはいかがでしょう。