1.離れる、隠れる
犬が対峙した人と関わりたくないと思っているとき、その人から遠い場所に離れて行ったり、姿を隠したりします。関わらないように距離を取ることは、動物としてごく自然な行動で、人間でも同じ様子が見られると思います。
関わりたくないからといって、喧嘩を仕掛けたりパニックを起こしたりすることもなく、自分が落ち着いていられる距離を取れることは、健全な社会性を身につけているとも言えるでしょう。
犬がこのような様子を見せるときは、無理に近づいて距離を縮めるのと、犬は恐怖やストレスを感じてしまいますので絶対にやめましょう。近づいてきた人に対して不信感を抱いたり、威嚇行動や攻撃行動に出たりすることもあるので注意が必要です。
犬と仲良くなりたい場合は、自分から強引に近づくのではなく、犬から近づいてくるのをじっくりと待つことが大切です。
2.目を合わせない
犬のことが好きな人は、犬の顔を正面から見つめたり抱き上げて顔を近づけたりすることがあります。しかしこれは、犬にとって不安や恐怖を感じさせる行動でもあるので、注意しなければなりません。
愛犬と飼い主さんのようにある程度信頼関係が築かれている間柄であれば、目を合わせることは親愛を示すコミュニケーション方法です。しかし、初対面の相手や、あまり知らない相手と目を合わせることは「敵意」や「警戒」を示すことになる場合があります。
そのため、犬は関わりたくない人と対峙したとき、目を合わせようとしないことがあるのです。目を合わせないことで「今、関わらないで」と伝えているため、無理に顔をのぞき込んだり抱き上げたりといった強引なスキンシップは控えてあげてください。
3.体を掻く、あくびをくり返す
犬が人と一緒にいるときに、体を何度も掻いたりあくびをくり返したりといった行動を見せるとき、ストレスや不安を感じている可能性があります。これらの行動は、実際に「かゆい」「眠い」といったとき以外にも、自分や対峙している相手の気持ちを落ち着かせるためにもすることがあります。
これは「カーミングシグナル」と呼ばれるボディサインで、体を掻いたりあくびをしたりといったこと以外にも、「弧を描いて歩く」「地面のにおいを嗅ぐ」など約30種類発見されています。
犬がこのような行動をくり返し見せている場合は、そばにいることにストレスを感じていたり、「今は放っておいて」と伝えたりしている可能性があると考えてみましょう。
4.唸ったり吠えたりして威嚇する
犬が本当に関わりたくない人に対しては、自分に近づかせないために唸って牙をむき出して威嚇をしたり、吠える・噛むなどの攻撃をしたりします。
多くの場合は、突然そのような行動に出るのではなく、その前に前述したようなサインを出していると思います。そのようなサインに気がついてもらえず、距離を取れなかったり強引なスキンシップを求められたりしたときに、最終手段として威嚇や攻撃をして自分から離れてもらおうとするのです。
このような行動が癖になってしまわないように、犬が威嚇や攻撃をする前に「絡まないで」「離れて」という意味で出しているサインにすみやかに気がついてあげられるように注意しましょう。
まとめ
この記事では、犬が絡みたくない人に見せる仕草や行動を紹介しました。
犬のことが好きなのであれば、犬から「絡みたくない人」認定されないように、くれぐれも注意して接する必要があることを頭に入れておきましょう。
犬は、自分が出したサインに敏感に気がついてくれる相手のことを「自分の理解者」として信頼します。愛犬の気持ちを理解できるように、日頃からその様子をしっかりと観察してみてくださいね。
