買い物中に犬を店の外で待たせる危険性
商店街のお店の前の柱等に、リードをくくりつけて犬を待たせているのを時々見かけることがありませんか。飼い主は恐らくそのお店で買い物したり食事中なのだと思いますが、その行為は犬にとっても人にとっても非常に危険です。
今回は、その危険性について確認しておきましょう。
1.熱中症になる
買い物中に店の外で待たせると、犬が熱中症になる危険性があります。
しばしば耳にするのが、『車の中で待たせていた愛犬が熱中症になった』というケース。真夏の炎天下での車内は、温度が40℃を超えます。ダッシュボードの上では80℃を超えるとも言われています。
また、車の中でなくても、お店の前だとしても真夏の日中に長時間待たされれば、十分熱中症の危険性があります。
犬が人間よりも暑さに弱い動物であることはご存じですよね。夏場だけではなく、冬場にも熱中症になる犬がいます。
買い物中、犬を車内や店の外に残すのは絶対にやめましょう。熱中症になり、命を落としてしまう危険性があります。
2.脱走する
買い物中に犬を店の外で待たせると、脱走する危険性があります。
『店の入り口にリードを繋ぎ、買い物を終えて戻ると、首輪とリードだけが残されていた。』
これは、私が小学生の時に実際に体験したことです。力いっぱい引っ張ったら首輪が抜けたのでしょう。大泣きしながら自宅に戻ると、愛犬が玄関で出迎えてくれました。自宅から店まで直線だったこと、徒歩1分だったこと、無事だったことが何よりでした。
もし犬が脱走した場所が、犬の見知らぬ場所だったらどうだったでしょう。迷子になったり、交通事故に遭ったり、愛犬を危険に晒してしまっていたと思います。あの時、もう二度と店の外で待たせてはいけない!と誓いました。
みなさんにも同じ体験をしてほしくありません。ひとり店の外に置かれた犬がパニックを起こしてしまうことがあります。リードが外れ、脱走してしまうかもしれません。
短時間だから…も絶対にダメです。やめましょう。
3.誘拐されてしまう
買い物中に犬を店の外で待たせると、誘拐されてしまう危険性があります。
何のために犬を誘拐するのか…と、不思議に思うかもしれません。とんでもなく恐ろしい理由があるのです。
- 子犬を生ませるため(子犬を売ってお金を稼ぐため)
- 里親を探すため(血統書付きの犬を売ってお金を稼ぐため)
- 犬がほしいから(お金がなくて買えないから)
いかがでしょうか。どれも恐ろしい理由ですよね。
中には、「店の前に捨てられているんだと思った」という言い訳をした誘拐犯もいたそうです。本当にそうだったのでしょうか。警察への届け出もなかったそうです。
防犯カメラの映像や解析によって飼い主と再会できた犬もいますが、ほとんどの犬と飼い主が再会できずにいます。
店の外で待たせると、誘拐されてしまう危険性があるため、絶対に愛犬をひとり待たせないでください。車の中にいた犬を連れ去った誘拐犯もいます。
4.人に危害を加えてしまう
買い物中に犬を店の外で待たせると、人に危害を加えてしまう危険性があります。
『犬を撫でようとした人の手を咬んだ』という話はよく聞きますよね。まさか愛犬が人を咬むなんて…と思われるかもしれません。でも、慣れない環境にひとり置かれた時、不安や恐怖を感じた犬が、他の人や犬に危害を加えてしまうことがあるのです。
(そもそも勝手に他人の犬を撫でようとした人の方が悪い!)と思われるかもしれません。しかし、実際には飼い主に全ての責任が問われます。犬が処分されてしまうこともあります。
普段は他の人や犬に危害を加えることのない犬も、店の外で待たせている時に危害を加えてしまうことがあります。絶対にない!とは飼い主にも言い切れないはずです。
どんなに温厚な犬だって、身の危険を感じれば、自分自身を守るために人を咬むことがあります。愛犬を店の外で待たせるのは絶対にやめましょう。
まとめ
買い物中に犬を店の外で待たせる危険性を4つ解説しました。
- 熱中症になる
- 脱走する
- 誘拐されてしまう
- 人に危害を加えてしまう
留守番させることを可哀想だと思われる飼い主もいらっしゃるようですが、だからと言って、愛犬をひとり店の外で待たせるのは非常に危険な行為です。
付き添いの家族がいる時はよいですが、ひとり店の外で待たせるくらいなら自宅で留守番させましょう。