犬が「寒いよ」と飼い主に伝えている時のサインは?
「犬は寒さに強い」というイメージがあるかもしれませんが、犬でも寒い時はあります。
中には寒さに弱い犬もいて、一般的に
- 被毛がシングルコート(下毛がなく上毛のみ)の犬
- 短毛種の犬
- 小型犬
- 室内飼いの犬
- 子犬
- 老犬
- 病中病後の犬
などは、寒さに弱いとされています。
犬は寒さを感じると、仕草や行動でサインを出します。犬も体が冷えると人と同じように、免疫力が低下したり体調を崩したりするため、愛犬が寒がっている時のサインを見逃さないようにしたいものです。そこで今回は、犬が「寒いよ」と伝えている時のサインをご紹介します。
1.震える
犬も人も寒さを感じると小刻みに震えます。これは寒さを感じた時に筋肉を小刻みに動かすことで熱を産生して体温を上げようとする、シバリングという現象です。
最も分かりやすい「寒いよ」サインですが、犬は怖い時や緊張している時、体調が悪い時などにも震えます。愛犬が震えている時は、その原因を飼い主さんがしっかりと見極めてあげることが大切です。
2.体を小さく丸める
人は寒いと無意識に体を縮こませます。これと同じように、犬も前足を体の中に折り込むようにして小さく丸まります。
体を小さく丸めて少しでも体の表面積を小さくして、体温が奪われるのを防ごうするのです。体調が悪い時や痛みがある時なども、小さく丸まって動かなくなるので、愛犬の様子をよく観察しましょう。
3.体をくっつけてくる
犬は甘えたい時や怖いことがあった時などに飼い主さんにくっつきたがりますが、寒い日に体をくっつけてくるのなら「寒いよ」サインかもしれません。
犬は人に体を密着させると温かいことを知っていて、寒いと飼い主さんにくっついて暖を取ろうとすることがあるのです。
犬の心と体をポカポカに温める方法は?
愛犬が仕草や行動で「寒いよ」と伝えてきたら、心と体をポカポカに温めてあげましょう。ここからは犬の寒さ対策をご紹介していきます。
1. 温かい素材の犬用ベッドを用意する
犬用ベッドを温かい素材のものにすると、愛犬の寒さを和らげてあげることができるでしょう。
ボアやフリースなど、モコモコで見るからに暖かそうな犬用ベットが種類豊富に販売されています。中でもドーム型のモコモコベッドは保温性が高く、寒い季節におすすめです。ちなみに、いつものベッドに毛布を置くだけでも温まることができますよ。
2.外出時は服を着せる
外に出ると愛犬が震えてしまうのなら、散歩などの外出時には服を着せてあげましょう。冬場は風を通しにくい素材の服を着せて、なるべく暖かい時間帯に散歩へ行くのがおすすめです。
愛犬に服を着せるのはよい防寒対策になりますが、ずっと着せっぱなしにするのはおすすめできせん。被毛に毛玉ができやすくなったり、蒸れて皮膚トラブルの原因になったりすることがあります。
暖かい室内では服を脱がせたほうがいいでしょう。また愛犬が服を嫌がるのなら、無理に着せるのはやめましょう。
3.暖房器具を使う
愛犬が部屋の中で「寒いよ」サインを出していたら、暖房器具を使って温めてあげましょう。エアコンやヒーターの設定温度は、20℃前後が目安です。しかし犬それぞれ快適に感じる温度は異なりますので、愛犬の様子を見ながら調整しましょう。室温が20度であっても、暖かい空気は天井近くにたまってしまいます。愛犬の生活している場所が20度前後あるか確認するようにしましょう。
暖房器具を使用すると室内が乾燥するため、湿度40~60%を目安に加湿することもお忘れなく。また愛犬を温めるために暖房器具を使う際は、安全面に十分注意する必要があります。
ストーブやヒーターは、愛犬が近づきすぎると危険です。犬は被毛に覆われているため熱さに鈍感で、熱源にどんどん近づいていってしまうことがあります。ストーブやヒーターに近づきすぎてやけどをしたりしないように、ストーブガードなどを設置しましょう。
ホットカーペットや床暖房の上で長時間過ごしていると、低温やけどをする可能性があります。設定温度を低めにして、愛犬が寝てしまった時は電源を切りましょう。
冬でも熱中症になることがあるので、どの暖房器具を使用する際も、愛犬が暑いと感じたら涼めるようにしておくことが大切です。暑くなったら涼しい廊下へ移動できるように、愛犬が通れる幅分ドアを開けてドアストッパーで固定するなど工夫をしましょう。
ホットカーペットは床の面積よりも小さいサイズのものを敷くことで、暑くなったらひんやりした床へ移動して涼むことができます。床暖房を使用する場合は、床にすのこを置いておいてあげるといいでしょう。
愛犬が暖房器具の電気コードをかじってしまうと、感電する恐れがあります。電気コードにカバーをつけるなどの対策も必要です。
ペット用のヒーターやこたつもなど、ペット用の暖房器具は安全性の高い作りになっているので、低温やけどに気をつけながらこちらを使用するのもいいでしょう。
4.添い寝をする
愛犬と飼い主さんが同じ部屋にいる時は、添い寝で体を寄せ合って温まるのも一案です。飼い主さんがソファやラグの上でゴロンと寝転がって、愛犬と添い寝しちゃいましょう。お互いの温もりが感じられて、きっと飼い主さんも心と体がポカポカになりますよ。
5.湯たんぽを置く
湯たんぽを置いてあげるのも犬の寒さ対策になります。今や湯たんぽは、昔ながらのお湯を入れるタイプのほかにも、電子レンジで温めるタイプや充電式タイプがあります。
ペット用の湯たんぽもあり、こちらはカバーのジッパーがかじりにくい作りになっているなど安全性が高く、人用のものより安心して使うことができるでしょう。
人用の湯たんぽを愛犬に使用する場合は、愛犬の体の大きさに合ったサイズのものを選び、カバーを二重にするなど安全面に配慮する必要があります。
いずれにしても、噛んで危険な目に合わないようなものを選んだり、対策が必要です。ペット用も人用も、湯たんぽの表面温度に注意が必要です。愛犬のそばに置く前に必ずカバーの上から触って熱すぎないか確認し、人肌より少しだけ低めの34~35℃くらいが適温です。
お湯を入れるタイプや電子レンジで温めるタイプのものが熱すぎる場合は、冷ましてから使いましょう。
まとめ
犬も寒いと感じる時があります。そして寒い時は何らかのサインを出します。体の冷えは体調不良に繋がりやすいので、愛犬が「寒いよ」と伝えている時のサインを見逃さないようにしましょう。
愛犬の「寒いよ」サインに気づいたら、ご紹介した寒さ対策を参考に、心も体もポカポカに温めてあげてくださいね。