「臆病になっている犬」にしてはいけないNG行為
では、臆病になっている犬に対して、してはいけないNG行為にはどのようなものがあるのでしょうか。
1.必要な経験をさせない
臆病になっている犬に対して「必要な経験をさせない」のは、してはいけないNG行為です。
臆病な愛犬に「危ないからやめなさい」が口癖になっていませんか。愛犬の命に関わるような危険な行為は当然やめさせるべきですが、「臆病」が理由で出来ないことを経験させないのは、臆病を克服する機会を断っているようなものです。
例えば、他の犬に対して臆病になっている場合、「怖いから近づいちゃダメだよ」などと言ってしまうことがあると思います。「あっちに行こう!」と、他の犬から愛犬を遠ざけてしまうこともあるかもしれません。
しかし、愛犬が怖がりつつも他の犬に近づこうとするのは、気になっているからです。本当は(一緒に遊びたい)と思っているのではないでしょうか。全く興味がないわけではないのです。
何か行動することに対して臆病になっているのは、「経験不足」が原因です。経験させないのではなく、飼い主のサポートの上で経験させてあげられるとよいと思います。
経験を積み、「恐れる必要はない」ということを犬が理解できた時、臆病も克服できるでしょう。
2.無理強いさせる
臆病になっている犬に対して、「無理強いさせる」のは、してはいけないNG行為です。
「臆病を克服させてあげたい!」と、理想や目標を高く持ちすぎてしまう飼い主が多いです。とくに成犬の場合、(あえて厳しくしなければ、克服させてあげられないだろう)と考えてしまうのではないでしょうか。
成犬が臆病になってしまうのは、社会化不足が原因であることがよくあります。根気強く付き合ってあげることができれば、かなりの時間はかかっても臆病を克服することができると思います。
我が家の愛犬にも同じ経験がありますが、臆病になっている時に無理強いをすると、さらに臆病を悪化させてしまうばかりです。
「生活に支障がない程度に克服できればOK」と考えてみましょう。完璧に克服できなくても大丈夫です。理想や目標を高く持ち過ぎず、無理強いせず、愛犬に合わせて行動してみましょう。
3.距離を詰めすぎる
臆病になっている犬に対して、「距離を詰めすぎる」のはしてはいけないNG行為です。
これはとくに保護犬に関してなのですが、新しい飼い主や家族の元へやって来たばかりのときに、臆病になってしまうことはよくあります。
保護犬ではない場合でも、人に不慣れな犬が飼い主や家族以外の他人に対して臆病になってしまうことってありますよね。近づこうとすると逃げたり、触れようとすると身をかがめて怯えたり、抱っこしようとすると咬みつくなどすることがあると思います。
それは、臆病な犬に対して距離を詰めすぎているNG行為です。(早く慣れてほしい!早く仲良くなりたい!)という気持ちが強すぎるのです。
臆病になっている犬は、おやつを与えようとしても近くに来てくれないことがあります。人がいると、ごはんも一切食べてくれないことがあります。
そのように臆病になっている犬と、初めからスキンシップやコミュニケーションは難しいので、まずは犬と人が同じ空間で過ごすことから始めてみてください。
ただ同じ空間で、お互いがそれぞれの時間を過ごします。おやつも手渡しせず、お皿に入れておきます。同じ空間に人がいる中でおやつを食べてくれた!というだけでも喜ばしいことですよね。近づくこと、触れること、抱っこすることは、犬が要求するようになってから行うとよいです。
信頼関係が出来た時、犬の方から人に興味を持って近づいてきます。撫でてほしい、抱っこしてほしいとおねだりしてきます。それまで待っていてあげてほしいです。
まとめ
今回は、「臆病になっている犬」にしてはいけないNG行為を3つ解説しました。
- 必要な経験をさせない
- 無理強いさせる
- 距離を詰めすぎる
経験していないことに対しては、どんな犬も臆病になってしまうことがあります。犬には社会化期という期間がありますが、何歳になっても社会化のための学習は必要だと思います。
臆病は生まれ持った気質である場合もありますし、「犬種特異性」と言って、その犬種が持つ特質である場合もあります。
臆病が愛犬の生活を脅かすようなことがある時は、専門家にも相談してみてください。飼い主の温かいサポートがあれば、少しずつ軽減できると思います。