1.走り回る、飛び跳ねる
犬はテンションが上がっているとき、思い切り走り回ったり高くジャンプしたりすることがあります。興奮状態にあると、その気持ちを抑えきれずに体の動きとして発散されるのです。この行動に特に理屈はなく、無意識のうちに興奮を爆発させているのだと考えられます。
飼い主さんが外出から帰ってきたときに、走って玄関まで迎えに来るだけでなく、しばらくの間部屋の中をぐるぐると走り回ったり、飼い主さんに飛びついたりする犬はめずらしくないと思います。
ドッグランなどでも元気がありあまっている犬は、リードを外した瞬間に飛び出していくことがあるでしょう。はじめの喜びが落ち着くと、行動にも落ち着きが見られるようになって、他の犬とあいさつをしたり周囲のにおいを嗅いだりし始めます。
2.ワンワンと大声で吠える
うれしさや楽しさで興奮する気持ちを抑えきれず、体を動かすことで発散するとしましたが、それと似たもので、テンションが上がったときに吠える犬もいます。
犬にとって吠えることはコミュニケーションツールであり、ストレスや感情を発散させる方法のひとつでもあります。そのため、興奮してテンションが上がっているときに、思わず吠えてしまうという犬は少なくありません。
放っておくといつまでも吠え続けてしまうことがあるので、一旦クールダウンさせて気持ちを落ち着かせるようにしましょう。
3.遊びながら唸る、物を振り回す
犬はおもちゃを追いかけたり、くわえたり、ひっぱったりといった遊びをしていると、狩猟本能が刺激されて興奮状態になってしまうことがあります。
遊んでいるときにテンションが上がってくると、低い声で唸り声を上げたり、くわえているおもちゃをぶんぶんと振り回したりする行動が見られます。
楽しくなって唸ることは、他の犬と遊んでいるときにも見られるもので、「喧嘩をしているのではないか」と心配する飼い主さんもいると思います。しかし、楽しそうに遊びながら唸っているのであれば、「問題ない唸り」なので安心してください。
本能が刺激されることは犬にとってとても楽しいことではありますが、過剰な興奮状態になってしまうと周囲に迷惑をかけたり犬自身が怪我をしてしまったりすることもあるので注意しましょう。
犬のテンションが上がっているときに注意すること
犬のテンションが上がって、体を思い切り動かしたり吠えたりすることは決して悪いことではありません。また、遊びの最中に楽しさがマックスになって、唸ったりおもちゃを破壊するように振り回したりすることも動物として自然な行動だと思います。
そのため、興奮状態にある時の行動は、基本的には好きなようにさせて問題ありませんが、あまりにも激しくなってしまうとトラブルを引き起こす可能性があるので注意しなければなりません。
興奮状態で走り回ったり飛び跳ねたりすると、周囲にいる人や家具などにぶつかって犬自身や相手を怪我させてしまう危険性があります。また、人に飛びついたり、そのまま洋服や持ち物に噛みついたりするとさらなるトラブルを招きます。
テンションが上がりすぎると、犬の行動の制御が効かなくなることもあるので、興奮しすぎないように遊びの中でも時々休憩時間を作ってクールダウンさせるといいでしょう。
また、テンションが上がって走り回っているときに声掛けをすると、余計に楽しくなってしまうタイプの犬は、あえて無視するようにして犬が冷静になれるよう自然に促しましょう。
まとめ
この記事では、犬のテンションが上がっているときに見せる行動や、その際に起こりうるトラブル、そして飼い主さんが注意しておきたいことについて紹介しました。
ただし、犬の性格によって、テンションが上がってもトラブルにつながらないこともありますし、適切な対応の仕方も犬のタイプによって異なるので、大切なのは愛犬の気質や行動パターンをしっかりと把握することです。
楽しさやうれしさを共有しながらも、過度に激しい行動を起こさないように、飼い主さんが上手にコントロールしてあげましょう。