犬が「スキンシップを拒否している」時にみせるサイン
飼い主さんとのスキンシップが大好きな犬も、時には嫌だと思うこともあるでしょう。
例えば、歯磨きの時だったり、耳掃除をされるときだったりというような場合です。
また、単純に気分が乗らない、一人でいたいというような時にもスキンシップを拒否することがあります。
このように今回は、犬がスキンシップを拒否している時によく見られるサインを解説します。
1.耳を伏せる、後ろに倒す
立ち耳の犬の場合は分かりやすいのですが、たれ耳の犬の場合、いつもより後ろに耳が下がった形になっていることがあります。
耳が横に伏せていて飛行機のようになっていたり、完全に後ろに倒してしまっている場合、「ちょっと今はその気分ではない」という場合と「リラックスしている」場合の2つに分かれます。
犬がリラックスしているときは、目を細めていたりうっとりとしていたりするのですが、逆に目を開いている場合は「今は触ってほしいタイミングではない」というサインです。
またこの「気分ではない」という場合、口元も見てみましょう。ちょっと引き気味に薄く口を開けているときは「嫌だなぁ」という気分を示しています。
2.あくびをする、身震いする
「眠いのね」と勘違いしやすいのですが、犬のあくびも実は「ちょっと嫌だな」という気持ちを示すサインです。
犬は嫌だなと思うことに遭遇すると、緊張のために身体をこわばらせます。その緊張状態は相手にも伝わって争いの元になることがあるため、自分で自分の緊張をほぐそうとするのです。
その際によく見られるのが「あくび」なのです。犬は大きな口をあけてあくびをすることで、「敵意はない」「緊張を逃している」と相手に伝えようとしているのです。
同様のサインに、「身震い」があります。寒くも、濡れてもいないのに身体をぶるぶるっと震わせて水をはじくような素振りを見せるのは、身体の緊張を逃がしているサインです。
3.鼻に皺を寄せる
飼い主に向かってこれをする犬は少ないと思われますが、気分があまりにも悪いときや体調が悪くイライラしているときなどは、飼い主が触ろうとすると鼻に皺を寄せて威嚇することがあります。
もちろんこれは「威嚇」なので、「触ってほしくない」「今無理やり触ったら怒るよ」というサインです。
自分の愛犬ではない犬にこれをされた場合は、警戒心をむき出しにされているということ。その場合は素直に引き下がりましょう。
愛犬の拒否を見極めるタイミング
愛犬が可愛いあまり、ついついいつでも撫でてあげたくなりますし、抱き上げてしまいたくなります。しかし犬にも感情があり、触れてほしくないタイミングもあるのです。
例えば、ご飯の最中です。犬がご飯を食べている最中は犬にとって大切な時間であるとともに、食べ物に執着の強い犬の場合は警戒心がMAXになる時間でもあります。自分が食べているお皿に手を伸ばされると思って怒り出す場合があります。
また、眠っているときや寝起きなど、犬にとって静かに放っておいてほしい時も、スキンシップには適しません。眠っているときに急に触られると、びっくりした拍子に飼い主を攻撃してしまう可能性もあります。
さらに、遊びやおもちゃに夢中になっているときも、あまり触らないほうがいいでしょう。一人遊びで楽しんでいる最中に飼い主に手を出されると、邪魔された、おもちゃを取り上げられたと勘違いしてしまう場合があります。
まとめ
犬も生き物なので、飼い主と触れ合いたいタイミングには個性があります。一般的に、「何かをしているときに邪魔された」と勘違いされてしまうようなときは、やはりスキンシップを拒否することが多いようですね。
ただし、犬が自ら「触ってほしい」というサインを見せている場合は、思う存分スキンシップを取ってあげてよいと思います。甘えて前足乗せてきたり、顔を舐めに来たり、おもちゃで遊ぼうと誘いに来た時は、ぜひたっぷりスキンシップをとってあげてくださいね。