犬のストレスになる「気付きにくい飼い主の行動」とは
犬のためによかれと思ってしている飼い主の行動が、場合によっては犬にストレスを感じさせてしまうことがあります。
1.しつけに時間をかける
しつけに時間をかけるのは、犬のストレスになる飼い主の行動です。
犬がひとつの物事に集中していられる時間は、わずか5分程度です。「今日は覚えるまでやるぞ!」と意気込んでしまうと、犬にストレスを与えてしまいます。
集中力の切れてしまった犬にトレーニングを続けても、なかなか覚えてくれません。言うことを聞かない犬にイライラしてしまうこともあると思います。
1回のトレーニングにかける時間は5分程度、長くても10分程度までにするとよいと思います。犬の集中力が切れたら休憩しましょう。
しつけは、長時間かけて短期間で教えよう!と考えるよりも、短時間で長期間かけて教えよう!と考えた方が上手くいきやすいです。
「しつけ=苦痛・ストレス」ではなく、「しつけ=楽しい!嬉しい♡」であると、犬はすぐに覚えてくれます。トレーニング中の犬も飼い主もお互いが楽しくなると思います。
2.平日と休日とで差がある
平日と休日とで差があるのは、犬のストレスになる飼い主の行動です。
例えば、お散歩。平日は夜に10分だけ、休日は早起きして朝に40分と夕方に40分。平日はほとんどお散歩してあげられないから休日はたくさん歩くぞ!と、はりきってしまいますよね。
スキンシップやコミュニケーションではどうでしょうか。平日の1日のほとんどをお留守番している犬の場合、休日だからと距離感を詰めすぎると強いストレスを感じてしまう犬もいるんです。
犬が喜んでくれるのであれば問題ないのですが、極端に差のある行動をすると、ストレスを感じてしまう犬もいます。
犬は、意外と「いつもと違う飼い主の行動」に敏感です。ストレスだけではなく、不安を感じる犬もいます。態度・仕草・行動など、犬の様子を見ながら接してあげるとよいと思います。
3.時間をかけて言い聞かせる
時間をかけて言い聞かせるのは、犬のストレスになる飼い主の行動です。
犬が私たちの言葉の意味を正確に理解することは難しいかもしれませんが、雰囲気やニュアンスは分かるかもしれません。怒っている、喜んでいる、悲しんでいるなどの飼い主の感情を読み取ることでおおよそを理解しているのでしょう。
だからと言って、時間をかけて言い聞かせようとすると、飼い主の感情を読み取れず、何を言われているのかも分からず、緊張したり不安を感じたり、ただただストレスを受けるばかりになってしまうことがあります。
犬に言葉で伝えるためのコツは、短い言葉を使い、ゆっくりと話すことです。長々と難しい言葉を話しても犬は理解できません。
そして、イタズラや危険な行為を注意したい時は、最中や直後に叱ることが大事です。事後、あまりにも時間が経ってしまったことを叱って言い聞かせても、飼い主が怒っていることは理解できるものの、何を叱られているのかまでを犬が理解することは難しいです。
4.特別な対応をする
特別な対応をするのは、犬のストレスになる飼い主の行動です。
例えば、動物病院でよく見かける飼い主の行動なのですが、「大丈夫だよ~」「すぐ終わるからね~」「痛くないよ~」と声をかけ、まるで赤ちゃんのように扱うことです。
今日は注射を打つ日だからと、今日は検査を受ける日だからと、いつもと違う特別な対応していませんか? ただただ犬の不安や恐怖を煽り、ストレスを与える行動です。自宅でいつもと違う特別な対応はめったにしないため、犬は違和感を感じてしまいます。
動物病院は、確かに特別な場所です。嫌なことや痛いことばかりさせられます。だからといって、特別な場所にしてはいけないのは、犬が感じる不安やストレスを少しでも緩和させてあげるためです。
「先生やスタッフさんに会えるのが楽しみで仕方ない♡!」と感じられる場所になるように対応できるとよいですよね。
飼い主の気持ちが、「ワクチン接種のためにお散歩のついでにふらっと立ち寄ってみた♪」くらいのテンションだと、犬のストレスも少ないのではないかと思います。
まとめ
犬のストレスになる気付きにくい飼い主の行動を4つ解説しました。
- しつけに時間をかける
- 平日と休日とで差がある
- 時間をかけて言い聞かせる
- 特別な対応をする
愛情を込めたはずの行動も、裏目に出てしまうことがあります。失敗した…と、後悔することあると思います。
愛犬にストレスを与えることなく、安心して過ごしてもらうためには、なるべく「いつもと同じ行動」を心がけることが大切です。