犬が突然甘えてこなくなる理由
犬が飼い主に見せる態度の変化は、いつも敏感に察知しておきたいものですね。とくに、突然の異変には何らかの原因が隠れています。
以下で解説している、犬が突然甘えてこなくなる6つの理由の中に当てはまる項目があれば、ぜひ今後の対応を変えていきましょう。
1.自立している
やんちゃで甘えん坊な子犬期を終え、成年期を迎えた犬は飼い主との適度な距離を保つようになります。精神的な自立をした意味が含まれており、決して飼い主のことが嫌いになった訳ではありません。
呼んでも来ない塩対応の犬もいますが、チラッとこちらを見たり、耳や尻尾を動かしたりして反応をしてくれていれば大丈夫です。むしろ以心伝心の関係が築けているといえるでしょう。
2.匂いや音など苦手なものがある
犬の嗅覚は大変発達しているため、匂いにはとても敏感に反応をします。もしかすると突然飼い主に甘えなくなったのは、何らかの匂いが原因かもしれません。
香水、タバコ、お酒、医薬品、消臭スプレーなどは犬にとって苦手な匂いです。お花の香りも犬にとってはキツい物なので配慮をしましょう。
もし匂いが原因でない場合は、音に変化がなかったか確認してください。犬は大きな音が苦手なので、音楽やテレビを流す音量に配慮をして、もし近場で工事の音がある場合は犬の居場所を変えてみるなど対策を取ってみてください。
3.拗ねている
忙しさのあまり愛犬と遊ぶ時間が減っている人は、寂しい思いをさせていないか再確認してみましょう。最近なぜか犬が甘えてこないのは、飼い主に対して拗ねているのかもしれません。
「犬も拗ねるの?」と思うかもしれませんが、もともと仲間意識が高い犬は孤独を感じた時に寂しそうな表情やしぐさを見せます。人間のような感情とは少し違うかもしれませんが、長く一緒にいるほど拗ねているように見えるでしょう。
4.怖がっている
飼い主に甘えないどころか、愛犬が近寄ってくれないのは警戒心が働いている可能性があります。飼い主がイライラしている、すぐに怒る、声が大きいといった理由から怖がっているのかもしれません。
犬は飼い主のことをよく観察しているので、「今日は近づかない方がよさそう」という変化をいち早く察知しています。飼い主の元気がなければ犬も元気がなくなることを、いつも心に留めておきたいですね。
5.信頼が無くなってしまった
犬と飼い主の間に信頼関係があれば、自然と甘えてくるでしょう。もしそうでない場合は、最近大きな声で怒ったりあるいは手を出してしまったり、世話をしていなかったりなど不安や寂しさを与えているのかもしれません。
何か心当たりがないかよく考えてみてください。
6.ケガや病気を負っている
愛犬が甘えてこないのではなく、甘えられないケースについてもぜひ考えてみてください。次のようなケガや病気がないか観察しましょう。
- すり傷や骨折などのケガ
- 痛みを抱えている
- 内科疾患
- 感染症
- 認知症など
痛みのあるケガや何らかの病気を負っていれば、そもそも甘える元気がありません。犬に突然異変があった場合は要注意です。
シニア期に入っていれば認知症の疑いにも目を向けてみてください。気になることがあればすぐに獣医師に相談しましょう。
犬に甘えてもらうために改善すべきことは?
飼い主としては、いつまでも愛犬には甘えて欲しいですよね。犬自身にケガや病気がない場合は、次のような飼い主の行動によって関係を修復できます。
- スキンシップを増やす
- しつけでよくできたら褒める
- マッサージをする
たいていの場合、犬が甘えたい時に飼い主が忙しくてかまってあげられないのが問題になっています。バタバタした日々を送る中でも、犬とスキンシップを取る時間を確保してあげてください。その時、犬の体をマッサージしながらボディチェックをすると、ケガや病気にいち早く気づくことができます。
また、厳しいしつけトレーニングを繰り返すと犬は離れてしまいます。できたら褒めることに重点を置いて、愛犬に喜びや嬉しさを与えるようにしましょう。
まとめ
犬と良い関係を続けるには、信頼関係が必要です。
愛犬が突然甘えてこなくなったら、まずはその理由を探ってみてください。
コミュニケーションの問題だけでなく、病気が原因になる場合がありますので動きや食欲、飲水量などの変化があった場合は要注意です。早目に気づくことが大切です。