犬は置いていかれることに敏感!?
犬はもともと群れで生活する動物であるため、そばに仲間(飼い主さんや家族)がいると安心し、逆にひとりぼっちになると不安になります。
そのため基本的に犬はお留守番が苦手ですが、トレーニングすればお留守番できるようになります。
とはいえ、喜んでお留守番をする犬はあまりいないでしょう。お留守番できるようになっても、やっぱり飼い主さんや家族と一緒にいるほうが安心できて幸せなのです。
基本的にお留守番が苦手なだけに飼い主さんの外出、すなわち自分が置いていかれることに敏感な犬は多いです。そして敏感になりすぎてしまうのか、置いていかれないのに置いていかれると勘違いすることもあります。
ではその時の犬は、どのような行動や仕草をするのでしょうか?犬が「飼い主に置いていかれる」と勘違いしている時にする行動や仕草を以下からご紹介していきます。
犬が「飼い主に置いていかれる」と勘違いしている時にする行動や仕草は?
1.吠える、鳴く
もともとは群れで生活する動物である犬にとって、ひとりぼっちになることは不安で寂しいことです。そのため置いていかれると勘違いすると、ワンワン吠えて「置いていかないで!」と訴えたり、クンクン鳴いて寂しい気持ちを伝えたりすることがあります。
飼い主さんの外出を察知した時や置いていかれると勘違いした時に激しく吠えるのは、分離不安の可能性も考えられます。
2.しょんぼりする
飼い主さんに置いていかれると勘違いした犬は、悲しそうにしょんぼりとすることがあります。吠えたり鳴いたりはしていなくても、その様子から「不安だな」「寂しいな」という気持ちがひしひしと伝わってくるでしょう。
この時の犬のテンションはかなり低いため、尻尾までしょんぼりと垂れていることが多いです。犬の尻尾はテンションが高いと高い位置に、テンションが低いと低い位置になります。
3.飼い主の後をついて回る
犬が飼い主さんに置いていかれると勘違いしている時、ひとりぼっちになることが不安で、飼い主さんの後をついて回ってしまうことも。
飼い主さんの後をついて回る行動は、飼い主さんへの依存心の表れであることもあります。普段からトイレやお風呂にまでついてくる犬は、分離不安になっているのかもしれません。分離不安については、後述で詳しく解説します。
4.飼い主から目を離さない
愛犬が飼い主さんを見つめて目を離さない時は、置いていかれると勘違いしているのかもしれません。置いていかれると思い込んでいるために、いつ外出の準備を始めるのか飼い主さんの行動をじっと観察しているのです。
5.玄関で待つ
飼い主さんと一緒にお出かけするのが好きな犬に多く見られる行動ですが、置いていかれると勘違いした時に玄関で待つこともあります。
「置いていかないで連れて行って!」とアピールしているか、玄関で待っていれば一緒に連れて行ってもらえると思っているのでしょう。
分離不安の可能性も…?
犬が置いていかれると勘違いした時に激しく吠えたり、普段からトイレやお風呂にまでついてきたりする場合は、分離不安の可能性があるので注意が必要です。
分離不安とは、犬が愛着のある対象(飼い主さん)から離れると強い不安やストレスを感じ、さまざまな問題行動や体調不良を起こす心の病気のことです。犬が分離不安になると留守番時に
- 吠えたり鳴いたりし続ける
- 家具やドアなどを破壊する
- トイレ以外の場所で排泄する
- 足先を舐め続ける
- 下痢や嘔吐をする
- 食欲がなくなる
- 大量によだれを垂らす
といった症状が出ます。また飼い主さんが外出しようとすると激しく吠える、常に飼い主さんの後をついて回るといった行動は、分離不安の犬によく見られる行動です。
そのため愛犬が置いていかれると勘違いした時に激しく吠えたり、普段からトイレやお風呂にまでついてくるほど飼い主さんの後をずっとついて回ったりする場合は、分離不安を疑ったほうがいいかもしれません。
もし分離不安が疑われるのであれば、まずはかかりつけの獣医師に相談しましょう。治療が行われる場合は行動療法がメインになりますが、薬物療法を併用することもあります。
まとめ
今回は、犬が「飼い主に置いていかれる」と勘違いしている時にする行動や仕草を5つご紹介しました。愛犬がご紹介した行動や仕草をしていて、置いていかれると勘違いしているようなら、早めに誤解を解いて安心させてあげましょう。
もし愛犬が飼い主さんの外出を察知した時や置いていかれると勘違いした時に激しく吠えたり、普段から常に飼い主さんの後をついて回ったりするのなら、分離不安の可能性があります。
分離不安は重度になるほど治療に時間がかかりますので「もしかして…」と思ったら、早めにかかりつけの獣医師に相談してみましょう。