ケージやサークルが役立つ時とは
犬のケージやサークルをもっていれば役立つときとは、具体的にどのようなときなのでしょうか。
留守番させるとき
昔は屋外で暮らす犬が多かったのですが、近年は室内犬がほとんどになりましたよね。しかし家の中には、電化製品やキッチンなど、犬が触ると危険なものがたくさんあります。
噛み癖などの問題行動をやめさせるのも大事ですが、これはすぐに直せるものではありません。そのため、犬が電化製品やキッチンなどの危険なものを触ってしまうことで起きる事故を防止するためには、ケージやサークルは必要なのです。
犬を留守番させる際には、犬をケージやサークルに入れておけば、室内を動き回ったことで起きるたいていの事故を防ぐことができます。
しかし動ける範囲が狭くなり、犬がトイレを我慢してしまったり、暑さ寒さを避けて移動することができなくなる危険性も同時にありますので、留守番はなるべく短時間にしてあげましょう。
犬に居場所を与えるとき
屋根がついた箱型のものを「ケージ」、屋根のない囲いだけのものを「サークル」と呼びます。どちらも普段から犬の寝床や個室として使えます。
毛布やタオルを中に敷く、上にかけるなどすると、冬は温かい寝床になります。犬は本来狭い穴蔵で暮らす動物なので、自分の縄張りとして気に入ってくれるでしょう。
インターホンなどに反応して吠える犬でも、ケージに入ったら静かにしてくれることがあります。吠えをやめさせたいときにも試してみてください。
トイレトレーニングをするとき
サークルの中にトイレを設置し、子犬が排泄をしそうになったら中に入れてあげると早くトイレを覚えることができます。
また、子犬は排泄物で体や床を汚してしまうことが多いです。粗相をした子犬をケージやサークルに入れておけば、飼い主は更に汚れるのを気にせず、掃除することができます。
車・電車移動するとき
自動車や電車での移動の際に、ケージに入っていることで伝わる揺れが軽減し、乗り物が苦手な犬でも酔いにくくなります。
また、万が一交通事故に遭ったとしても、ケージの中にいれば犬がケガをする確率が低くなります。
ケージに入れば小型犬は電車にも乗れるので、遠くにお出かけすることができて楽しみも増えますね。
犬を預けるとき
犬をペットホテルに預けることになったとき、普段から使っているケージがあると犬は安心します。ケージの持ち込みが可能な場合もあります。
もし災害が起きて避難所に行くことになっても、使い慣れたケージがあれば犬のストレスを軽減できます。
犬がケージ・サークルを嫌がる理由
ケージ・サークルは犬が落ち着ける場所と解説してきましたが、中には嫌がる犬もいます。叱られたときに閉じ込められた犬や虐待を受けた経験がある犬には起こりがちです。
そのような犬にはおやつやおもちゃを使ってトレーニングをし、良いイメージを持たせると良いでしょう。
筆者の犬もケージやサークルが好きではありません。子犬時代はサークルで過ごすことが多かったのですが、体が大きくなってからは使わなくなってしまいました。
ケージ以外にも、傘やタオルで頭を覆われるのを嫌がります。元野犬で捕獲されたときの記憶が蘇るのかもしれません。今は車移動の際にケージの下半分だけ使うようにしています。
まとめ
「犬を閉じ込めるのはかわいそうだから、ケージやサークルはできるだけ使わない」という人もいると思います。とくに自分の家の中から、絶対に使わなくてははいけないわけではありません。
しかし、飼い主がいないと不安に感じたり、知らない物や場所を過度に怖がってしまうような犬では、ストレスを感じやすくなってしまいます。犬と暮らしていくなかで、災害時や飼い主が病気で倒れるなど、犬にとって不安に感じてしまう不測の事態が起きるかもしれません。
そのような場合に備える意味でも、普段からケージやサークルに慣れさせ、ストレスに強い犬に育てておくことをおすすめします。