大型犬の主な生涯費用とは
今回は、大型犬に生涯かかる費用について解説いたします。
近年、犬の平均寿命は延びていますが、それでも大型犬は小型犬より短命です。今回は10歳まで生きると想定して計算しますが、実際にはこれより短い犬も長い犬もいますので、あくまでも「目安」として見ていただければ幸いです。
1.食費
犬の食事は、当然欠かすことのできないものですよね。大型犬の場合、1日にドッグフードを250~450g消費します。犬によって量は変わりますが、毎月10㎏11000円以上消費すると考えた方が良いでしょう。
おやつは与えても与えなくても良いので、1ヶ月2000円とします。生涯でドッグフードとおやつが13,000円×12ヶ月×10年=156万円かかることになります。
2.医療費
大型犬は体が大きいので、必然的に小型犬より薬の量が多いです。同時にワクチンや手術代も小型犬より高くなります。
病院やワクチンの種類によりますが、狂犬病は4000円、混合ワクチンは8,000円です。これが毎年なので12,000円×10年=12万円かかります。
また、去勢・避妊手術をするなら5~8万円かかります。オスはメスより安いですが、小さい犬より高額です。ペット保険に予防医療は適用されないため、ワクチンや去勢・避妊手術は自費になります。
3.初期費用
犬をペットショップから購入するなら、20~40万程度が相場です。ブリーダーから購入したり、保護犬を譲り受けるならばもっと安くなります。
なお、お迎えした後に、自治体への登録費用の3,000円がかかります。
犬を迎えたら、首輪、リード、ケージが必要であり、これらは使いこむと傷んだり、成長するとサイズが合わなくなったりします。そのため、一度買ったら終わりではなく、生涯のうちに2~3回買い替えることになります。
これらは商品により値段が変わりますが、首輪は2,000円、リード3,000円、ケージ15,000円です。3回買うとすると(2,000円+3,000円+15,000円)×3=6万円かかります。
4.日用品
トイレトレーやシート、うんち袋、シャンプー、歯や耳のケアグッズなど衛生用品が必要になります。
これらも商品によりますが、トイレトレーは6,000円、シートは1枚75円で1日2枚使用とすると、150円×365日×10年=54万7500円です。合わせて55万3500円になります。
うんち袋は1ヶ月で1箱なら1,000円×12ヶ月×10年=12万円、ケアグッズは1ヶ月1袋なら1,000円×12ヶ月×10年=12万円かかります。
トイレグッズも、子犬のうちは小さいものでも済みますが、成犬になると大きいサイズのものが必要です。また、後々愛犬が外でしか排泄をしなくなってしまい、最初の頃だけ使用する場合もあります。
その他予想される出費
金額を予想するのがなかなか難しいですが、ここでは多額の出費になるお金について解説します。
光熱費
大型犬は暑さに弱く、寒さに強い犬種がほとんどです。近年は温暖化の影響もあり梅雨前から冷房をつけなくてはいけません。
真夏には24時間つけっぱなしの家庭も珍しくなく、地域によってかなり上下しますが、光熱費は万単位になると覚悟するべきです。
服飾費
服はなくても良いものであり、大型犬用は少ないので服を買う機会はあまりないです。ですが小型犬より高く、レインコートでも10,000円以上するものがほとんどです。
ドーベルマンなどの短毛種は寒さに弱いので、大きいものを探して購入することもあります。これらも2~30,000円と、人間と同じくらいのお金がかかります。
急な病気の治療費
大型犬には股関節形成不全、胃捻転、シニアになったらガンなどがよく見られます。
手術や入院にかかるお金は数十万円です。ペット保険に加入していても大きな金額になるでしょう。
まとめ
今回解説した4選だけで278万6500~301万6500円です。犬によっては、これよりかかる可能性は充分考えられます。
正直大型犬には人間の子どもと同じくらいお金がかかります。ですが、犬と一緒に暮らすことで得られる楽しみや癒しは、お金に換算できなほど素晴らしいものです。
大型犬を迎える際は、ぜひ事前に自身の経済状況や、迎える犬の体質などをよく調べてください。そして、無事に犬を迎えたら、不自由のない幸せな犬生を送らせてあげましょう。