犬の噛み癖が危険な4つの理由
犬の噛み癖は、なぜ危険なのでしょうか。今回は、危険だといわれる4つの理由をご紹介します。
1.人に怪我をさせてしまう
噛み癖がある犬は人に怪我をさせる危険性があります。
犬の歯は鋭く、噛む力もとても強いため危険です。たとえ犬自身は甘噛みのつもりでも、血が出てしまったり、病院での処置が必要になることもあります。
飼い主だけでなく他人に怪我をさせてしまった時には、損害賠償や犬の殺処分を求められることもあるでしょう。
人を噛んではいけないということは、犬に根気強く教える必要があります。
2.飼い主と良好な関係が築けない
愛犬に噛まれるとショックを受けたり、怖いと感じる飼い主さんがほとんどだと思います。噛まれることが続くと、飼い主は犬に対して萎縮したり遠慮するようになるでしょう。そのような状態では、しつけも上手くいくはずがありません。
犬のしつけは、犬と飼い主がお互いを信頼することが大切です。そのため、噛み癖がある犬は飼い主と良好な関係が築けず、しつけをするのも難しいのです。
3.治療やお手入れなど必要なお世話ができない
噛み癖がある犬は、動物病院での治療やトリミングサロンの利用、お家でのお手入れが難しいでしょう。
軽度の噛み癖であれば口輪やエリザベスカラーをして対処してもらえることもありますが、噛もうとして大暴れしてしまう犬の場合は、最悪トリミングサロンでは利用を断られてしまいます。そのような場合、動物病院では麻酔をかけての治療になることもあり、犬の体にも大きな負担がかかります。
必要な治療やお手入れをスムーズに行うためにも、犬の噛み癖は直さなければいけません。
4.感染症を人にうつす可能性がある
噛み癖のある犬は、人を噛んで感染症をうつしてしまう危険性があります。「ズーノーシス(人畜共通感染症)」と呼ばれる感染症の中で「狂犬病」と「パスツレラ症」は犬が噛むことで人に感染します。
狂犬病はワクチンが普及している現代の日本ではほとんど確認されていませんが、発症した場合は致死率が100%という恐ろしい感染症です。
パスツレラ症は発熱や呼吸器疾患、骨髄炎、敗血症などの重篤な状態になる可能性があり、場合によっては死に至ります。
実際に、愛犬に噛まれて感染症を起こす人は近年増えているそうです。感染症予防のためにも、犬の噛み癖は直すようにしましょう。
犬の甘噛みへの対処法は?
犬の甘噛みの対処法は、「人を噛むと嫌なことが起きる」ということを犬に認識させることです。
犬が甘噛みをしてきたら「痛い」と言ってすぐにその場を立ち去りましょう。犬は追いかけてくるかもしれませんが無視をしてください。
数分経ったら犬の側に戻り、噛まずに大人しくできたら褒めて遊んであげましょう。また甘噛みをしてきたら、同じように無視してその場を去ります。
ポイントは、犬が甘噛みをしても騒いだり笑ったりしないことです。犬は飼い主が反応してくれると嬉しくなってしまい、甘噛みをやめなくなります。「手を噛むとご主人がいなくなってしまう」「大人しくしていれば遊んでもらえる」と覚えさせましょう。
また、人間の手にじゃれつかせて遊ばせるのも、手をオモチャだと認識してしまうのでNGです。甘噛みする犬を怒鳴ったり体罰をするのも逆効果なので絶対にやめてくださいね。
まとめ
犬の噛み癖が危険な理由、甘噛みへの対処法について解説しました。
犬の噛み癖は多くの危険性があるので、早めに対処しましょう。しつけで改善しない場合は、動物病院やドッグトレーナーなど専門家に相談してみてくださいね。