犬の血統書の役割
愛犬の血統書をまじまじと目を通したことが無い方もいるかもしれませんし、犬を飼っていない方には「血統書」という言葉は知っていてもどんな内容なのかピンとこないですよね。
ここでは、そんな犬の血統書の役割について解説したいと思います。
犬種の標準条件を満たしていることを証明する
犬の血統書には、『犬種の標準条件を満たしていることを証明する』という役割があります。
例えば、ジャパンケンネルクラブを参考にポメラニアンの標準条件をいくつか挙げてみます。ポメラニアンの毛色がブラックである場合、下記のような標準条件があります。
『ブラックの下毛とブラックの皮膚でなければならない。上毛の色はホワイトや他の色のマーキングの全くない光沢のあるブラックでなければならない。』
そして、ホワイトの場合では、『被毛は被毛はピュア・ホワイトである。』という標準条件がありますが、『特にしばしば耳に見られる若干のイエローの線は許容される』
とされています。
このような標準条件を満たした犬であることを証明するのが、血統書の役割です。
子犬から成犬へと成長する間、毛色の変化があるかと思います。成犬となった愛犬が標準条件を満たしているのかどうか、気になったらぜひ、血統書に書かれている愛犬の毛色は何か、確認してみてください。
血統に他の犬の種類が一切混じっていないことを証明する
犬の血統書には、『血統に他の犬の種類が一切混じってしないことを証明する』という役割があります。
我が家の愛犬の血統書には、愛犬・愛犬の父母・父方の祖父母・母方の祖父母、この7匹の情報が書かれています。もちろん、7匹全てが純粋なポメラニアンです。
他の犬の種類が混じってしまう場合、血統は認められず、ミックスや雑種と呼ばれますよね。逆に、「この犬はミックスや雑種ではありませんよ」と、ということを証明することができるものが血統書なのです。
「その子、変わってるね。本当にポメラニアンなの?」などと愛犬の犬種を疑わることがあれば、血統書を見せるとよいと思います。純血種であることを証明する役割があります。
血統書の正しい見方
犬の血統書を発行する団体は、日本だけでも複数あります。
我が家の愛犬の血統書は『ジャパンケンネルクラブ(JKC)』が発行したものですが、みなさんの愛犬の血統書はいかがでしょうか。
どの部分にどんな情報が書かれているのかは、発行している団体の違いによっても変わるのではないかと思います。
ここからは、「これは必ず書かれている!」というものをいくつかご紹介したいと思います。
犬名
血統書のトップには、犬名が書かれています。
「名前+犬舎名」が組み合わされています。とーっても長い、文字数の多い名前なのではないかと思います。
本犬のデータ
犬名の下には、その犬に関するデータが書かれています。主に次のような内容です。
- 犬種名
- 登録番号
- 性別
- 生年月日
- 毛色
- DNA登録番号
- ID番号
- 股関節評価
- 肘関節評価
ひとつ説明しますと、「ID番号」とは、マイクロチップまたはタトゥーによる個体識別番号のことです。
登緑日・出産頭数・登録頭数・一胎子登録番号
「登録日」は、血統書を発行する団体に登録された日です。
「出産頭数」は、兄弟姉妹犬(一胎子)の数が書かれています。亡くなってしまった犬は含まれていません。
「一胎子登録番号欄」は、血統書に記載された本犬を含む兄弟姉妹犬同胎犬の番号が書かれています。
(今、兄弟姉妹犬はどう過ごしているんだろう。会えたら会いたいな…) そんな時にも、血統書があれば兄弟姉妹犬を探すことができるのです。
まとめ
今回は、犬の血統書の役割を2つ解説しました。
- 犬種の標準条件を満たしていることを証明する
- 血統に他の犬の種類が一切混じってしないことを証明する
我が家のポメラニアンは体の小ささから「チワワ?」と聞かれることがよくあります。なんと、かかりつけの獣医さんとの初対面でも「チワワ」と言われてしまったほどです。
しかしそのような場合に、「この犬はポメラニアンである」と証明してくれるのが血統書なのです。
そこには、飼い主も知らない愛犬の情報が書かれています。愛犬の両親犬や兄弟姉妹犬にも再会できる情報が書かれています。愛犬の大事な血統書は、生涯ずっと大切に保管しておきましょう!