犬の「ドッグフードの量」ってどれくらいがいいの?
愛犬のドッグフードを選ぶ際、栄養素や原材料、また金額などを考慮して購入されているかと思います。市販のドッグフードのパッケージには給与量が必ず記載されていますよね。もちろん正しい表示なのですが、あくまで目安となっています。
大切なのは1日に必要とされる摂取カロリー分のドッグフードを与えること。犬は個体ごとに体の大きさはもちろん、性格も性質も違います。
活発に運動する犬もいれば運動量が少ない個体もいるので、同じ犬種同じ体重であっても必ず同じ量のフードが必要なわけではありません。まずは愛犬自身に必要なカロリーを計算してみましょう。
愛犬に必要な1日の摂取カロリーの計算法
愛犬に必要な1日の摂取カロリーを求めるには、安静時エネルギーと係数を用いて計算していきます。電卓を用意して計算してみましょう。
1.安静時エネルギーを計算する
安静時エネルギーとは生きているだけで必要とするエネルギーです。人間でいう基礎代謝になります。
- 体重×体重×体重(体重を3乗)
- ルート(√)を2回押し体重を3乗した数字を入力
- 70を掛ける
2.活動係数をかける
活動係数とは犬の年齢や成長具合、避妊、去勢の有無などにより決まる数値です。
- 生後4ヵ月までの犬→3.0
- 生後4ヵ月から1年までの犬→2.0
- 去勢、避妊している成犬→1.6
- 去勢、避妊していない成犬→1.8
- 7歳以上で避妊、去勢している犬→1.2
- 7歳以上で避妊、去勢していない犬→1.4
- 肥満気味の成犬→1.0~1.2
3.計算してみましょう
我が家の愛犬は15㎏、7歳で避妊、去勢していない犬になります。こちらを例えに計算してみます。
- 15×15×15=3375
- √を2回押した後、3375を入力すると7.621…
- 7.621×70=533.47
- 533.47×1.4=746.85
15㎏、7歳で避妊、去勢していない犬のおおよその1日に必要な摂取カロリーは747カロリーとなります。この数字をもとに愛犬に必要なドッグフードの量を計算していきます。
4.ドッグフードの量の求めかた
ドッグフードのパッケージには100gあたりの代謝カロリーが記載されています。100gあたり335カロリーのドッグフードを例に我が家の愛犬に必要な量を計算してしてみます。
- 747÷335×100=222.98
1日に必要な摂取カロリーが747カロリーの犬の場合、223gのドッグフードが適量となります。
サイズや犬種別の目安を紹介
小型犬、中型犬、大型犬それぞれフードを選ぶ時に意識していただきたいことをお伝えいたします。
1.小型犬(柴犬・ポメラニアン・トイプードルなど)
体が小さくフードの量も少ない小型犬。もちろん口も小さいので小さな粒のフードのほうが食べやすいよう。しかし中には大きな粒をカリカリと噛んで食べることを好む個体もいますので、愛犬好みのサイズを選んであげましょうね。
しっかり噛んで食べられるのであれば、噛むことで脳の刺激にもなり気持ちの安定に繋がるという説もあるので、小型犬だから絶対に小粒でなければいけないということはありません。
しっかり噛めない犬には小粒を選ぶ、また早食いしない工夫をしてあげましょう。また食べる量が少ない小型犬には、フードの新鮮さを保つためにも少量サイズや小分けパックになっているフードがおすすめです。
2.中型犬(ビーグル・フレンチブルドッグ・コーギーなど)
全てとは言えませんが中型犬は猟犬として活躍していた犬種が多く、エネルギーに溢れ元気いっぱいな個体が多いと言われています。運動量が足りず太りやすい傾向にある個体にはカロリー控えめなフードがおすすめ。
また筋肉質で運動能力が高い犬種も多いため、高タンパクなフードを選んであげましょう。中型犬はパワーがある上に肥満傾向がみられる個体も少なくありません。関節に負担がかかっている心配がある場合は、関節成分が配合されているフードも良いでしょう。
3.大型犬(ゴールデンレトリバー・ダルメシアンなど)
大型犬は体が大きいため骨や関節にかかる負担も大きくなります。できるだけ早いうちから関節の健康を守る成分が配合されているフードを選んであげましょう。
大型犬には大きめな粒のサイズのフードが食べ応えがあり向いています。しかし、丸飲みばかりしていると胃腸に負担がかかるため早食いしない工夫をしてあげましょう。
大型犬は成犬になると体重が26~44キロ程。小型犬と比べると食べる量が圧倒的に多くなります。質が良く栄養価の高いフードを選んであげたいところですが、継続できない金額だと家計が圧迫されてしまいます。続けやすいお値段のフードを選ぶことも大切かもしれません。
まとめ
愛犬に必要なドッグフードの量は、1日に必要な摂取カロリーを計算して与えるのが一番だと思います。
しかし、しっかり計算した数字であったとしても日々の体調変化や悪天候でお散歩に行けず運動不足になってしまう、またオヤツを与えすぎてしまうなどで体重の変化はあるかもしれません。
神経質になる必要はありませんが毎日の愛犬の変化を確認しつつフードを与えてあげましょう。