犬がくっついて離れないときの心理とは
犬が自分にくっついて離れない時の心理には、一体どのようなものがあるのでしょうか。ネガティブな状況の場合もありますので、きちんと見分けられるようにしておきましょう。
1.本能
まず飼い主さんにくっついて離れないときに考えられるのは、本能です。犬はもともと集団で生活しており、リーダーを中心に行動していました。飼い主さんのことをリーダーだと認識していると、本能的に信頼できる人のそばにいようとするのです。
また、仲間とくっついて休息をとっていた名残で、飼い主さんのそばで眠ることも多いです。
2.落ち着く
飼い主さんの近くは落ち着くという心理も考えられます。「この人のそばにいれば大丈夫だ」と安心し、くっついてくるのです。
信頼できる飼い主さんに背中や頭など、体の一部でも触れていると安心して落ち着けるのでしょう。
3.甘えている
シンプルに、ただ飼い主さんに甘えている場合もあります。飼い主さんのことがだいすきだからこそ、くっついて甘えているのです。
愛犬がよく寄り添うようにくっついてくる場合は、飼い主さんに甘えているのだと思いましょう。
4.不安を感じている
不安を感じているときにも、くっついて離れなくなることがあります。いつもと違う状況で愛犬がくっついて離れない場合は、不安を感じている可能性が高いです。
たとえば、いきなり大きな雷が鳴ったり知らない人が家にきたときなど、不安や恐怖を感じたときは信頼している飼い主さんにくっついて離れません。愛犬が不安を感じていそうなときは、その原因を取り除いてあげましょう。
5.体調不良
体調不良のときにくっついてくる場合もあります。体調が悪いことをくっついて飼い主さんに伝えようとするのです。愛犬が急にくっついてくるようになったと感じたら、体調不良を疑いましょう。
元気がなかったり呼吸が荒いのであれば、体調を崩している可能性があります。愛犬の様子がいつもと違うと感じたら、動物病院で診てもらってください。
「分離不安症」の可能性も
愛犬がたまにくっついてくる場合には問題はないでしょう。しかし、常にいつでもどこでも飼い主さんにくっついていて離れない場合は「分離不安症」という病気になっている可能性があります。
分離不安症とは、飼い主さんがそばにいないことに対して大きなストレスや不安を感じる病気です。分離不安症が悪化すると、飼主さんの姿が見えなくなると無駄吠えが増えたり家具を壊すなどの問題行動を起こしてしまいます。
さらに、炎症が起きるほど皮膚を舐めつづけるなど、自傷行為をする場合もあるので注意が必要です。
分離不安症の改善方法
分離不安症を改善するには、根気強く接し方を変えていく必要があります。愛犬が分離不安症だと感じる場合は、一緒にいない時間に慣れさせることから始めましょう。
まずは1日に数分だけ愛犬から見えない場所に隠れてください。最初は5分、慣れてきたら10分と少しずつ離れる時間を伸ばしていくのです。飼い主さんと一緒にいない時間に慣れさせることで、症状を和らげられる可能性があります。
症状の改善が見られない場合は、飼い主さん一人で悩むのではなく、動物病院やドッグトレーナーに相談しましょう。
まとめ
犬が飼い主さんにぴったりくっついてくるのには、本能や信頼などさまざまな心理が考えられます。
ただ、四六時中くっついて離れない場合は、体調不良や「分離不安症」の可能性があるので注意が必要です。
愛犬の様子がいつもと違ったり、問題行動がみられるときは動物病院で獣医師に相談してください。