愛犬にくっつき過ぎるのがダメな3つの理由
犬を迎え入れた以上は、その犬を大切に飼育する責任があります。そもそも愛犬は、目に入れても痛くないほど可愛いものですよね。
ただ、犬の可愛がり方を誤らないようにしなければなりません。愛犬をただ可愛がっているだけのつもりが、いつしか犬にとって良くない状況に陥れてしまい、飼い主自身にも悪影響を及ぼすことがあります。
「可愛い愛犬とは一秒たりりも離れたくない!」と強く感じている飼い主さんは、すでにちょっと注意が必要かもしれません。
ここでは、愛犬にくっつき過ぎるのがダメな3つの理由についてまとめました。
1.ストレスが溜まる
過度なスキンシップは、時として犬にストレスを与えてしまいます。愛犬が可愛いからといって、食事中や寝ている時などに触れてしまうのはNGです。
人間もそうですが、眠い時や疲れている時などはそっとしておいて欲しいですよね。飼い主さんもテレビに集中している時に話しかけられると、(後にしてほしいのに…)と思うはずです。
これは犬も同じことで、24時間ずっとくっついていることはできません。どんな犬も人間も、ひとりで過ごす時間がなければストレスが溜まってしまいます。
2.依存してしまう
四六時中くっついて過ごしてしまうと、お互い依存してしまう危険が高まります。「起きたらすぐに愛犬に触れたくなる」「愛犬がそばにいないと不安になる」と少しでも感じている方は依存しかけているかもしれません。
これは、飼い主ばかりでなく犬も同じです。くっついているのが当たり前になってしまうと、飼い主がちょっとでも席を外しただけで「どこに行っちゃうの?」「行かないで!」と不安にさせてしまうことになります。
愛犬に余計な不安を与えかねないため、いくら大好きな愛犬でも「ずっとそばにいたい」と行動してしまうのは決していいことではありません。
3.分離不安症になる
犬と人間の間に依存関係が生まれてしまうと、次にやってくるのが「分離不安症」の危惧です。分離不安症とは、愛着のある対象から少しでも離れるだけで必要以上の不安やストレスを抱えてしまう精神の病気です。
ペットとの間でも起こり得る病気で、犬が発症するばかりでなく、犬と飼い主、犬に執着し過ぎた飼い主のみなど、さまざまなケースがあります。
犬の分離不安症の症状には、次のようなものがあります。
- 吠え続ける
- 飼い主の後をついて回る
- 掘り続けるような行動をする
- 体を舐め続ける
- 尻尾を噛む
- 粗相をする
- よだれが増える
- 下痢や嘔吐 など
少しでも飼い主が離れただけで、必要以上の不安を覚えてしまうのが、この分離不安症の特徴です。犬が分離不安症になると、吠え続けたり、体を舐め続けたり、粗相をしたりと、問題行動が出てしまいます。
そればかりか、下痢や嘔吐のような体調不良を引き起こしてしまうこともあり、単なる甘えん坊や寂しがり屋と軽視できない病気です。症状が酷くなれば、犬を留守番させることができなくなることも。
また、分離不安症は犬だけでなく、人間も発症することもあります。もし今の時点で、「愛犬と離れると不安になる」と感じている方は、犬に依存しかけている可能性を考えてみてください。状況によっては専門家への相談もおすすめします。
適度に愛犬と過ごすための心がけ
愛犬を可愛がり過ぎてしまうあまり、かえって犬にストレスを与えたり、分離不安症のような心の病を抱えてしまったりするのは避けたいですね。しかし愛おしい存在を目にすると、どうしても無視できない…と思ってしまう飼い主さんばかりかと思います。
とはいえ今後のことを考えると、愛犬との関係について改めて見直しておくことはとても大切です。
ここでは、適度に愛犬と過ごすための心がけについてご紹介します。
お互いほどよい距離感を保つ
家族である愛犬とは、ほどよい距離感を保ちながら暮らしていきましょう。
ここで知っておいて欲しいのが、犬の「パーソナルスペース」です。人間と同じように相手との距離が近くなるほど危険を察知します。
逃避・警戒・臨界距離と呼ばれるスペースが存在しており、臨界距離に入ると犬は追い詰められた感覚に陥り、攻撃することがあります。食事中やトイレ中、疲れて寝ている時のようなプライベートタイムに邪魔をすると犬は嫌がりますよね。
愛犬は飼い主の所有物ではないことを再確認し、「いつでも触れていたい!」という気持ちはちょっと抑えて、付かず離れずの距離感を保つよう心がけてみてください。
犬としっかりコミュニケーションを取る
この機会にぜひ、愛犬とのコミュニケーションの取り方を変えてみましょう!
愛犬の可愛がり方は、撫でる以外にもお散歩やブラッシング、遊びトレーニングなどさまざまな方法があります。
愛犬とアイコンタクトを取りながら、遊びの中で「待て」「おすわり」などのトレーニングを行ってみてください。その日によって目をそらしたり、名前を呼んでも反応が薄かったりすることもあります。
小さな変化を気づけるような深い関係を目指すことで、お互い良い距離感を持って仲良く暮らせるかと思います♪
まとめ
いつもそばにいてくれる愛犬にも、「今はそっとしておいて」というプライベートタイムがあることを再確認しましょう。
適度な距離感を保つことは、犬ばかりでなく、飼い主さん自身にも大切なことです。
愛犬を撫でることが大好きな人は、遊びや散歩時間を増やしてみてください。違った方法でコミュニケーションを深めて、お互いの心身の健康を保ちましょう。