犬が飲んだら亡くなる「コーヒーの致死量」とは?飲んでしまった時にすべき対処法とは?

犬が飲んだら亡くなる「コーヒーの致死量」とは?飲んでしまった時にすべき対処法とは?

犬にとってコーヒーが危険であることは多くの飼い主さんがご存知でしょう。しかし、飲んでしまうと命を落とす危険性があることは理解していますか。今回は犬が飲んだら危険なコーヒーの致死量や対処法について解説します。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

犬にとってコーヒーは猛毒!誤飲しないよう気をつけて

テーブルの上を眺める犬

日常的にコーヒーを飲む飼い主さんは多いでしょう。一息つきたい時、リラックスタイム、お仕事中…さまざまなタイミングにコーヒーはピッタリです。

しかし、コーヒーに含まれているカフェインなどの成分は犬にとっては猛毒です。人間でもカフェインを過剰に摂取することで、めまいや動悸、下痢や吐き気を引き起こすといわれています。

犬が同じ症状を引き起こした場合、非常に危険であり重症化しやすいことは容易に理解できます。少量であってもカフェイン中毒を引き起こしてしまう恐れがあり、飲んだ量によっては死に至る危険性もあるといわれています。

コーヒー味のお菓子やカフェインレスもNG

コーヒーとお菓子

コーヒーには多くのカフェインが含まれています。では、コーヒー味のお菓子やカフェインレスならばどうでしょうか。結論から言うと、与えてはいけません。

少量であってもカフェインが含まれている場合、犬の健康状態や体の大きさによっては過剰摂取となり、カフェイン中毒に陥ってしまう恐れがあるからです。

また、カフェインレスコーヒーの多くは完全にカフェインを除去しているのではなく、90%ほどカフェインが減らされているコーヒーを指します。つまり、カフェインがある程度含まれている商品が多いので、こちらも与えてはいけません。

犬はどのくらいコーヒーを飲むと危ないの?症状は?

コーヒーカップを眺める犬

では、犬がコーヒーを誤飲してしまった場合、具体的にどのような症状が起こり得るのでしょうか。また、命に関わる危険性のある「致死量」はどのくらいなのでしょうか。

1.犬がコーヒーを誤飲した場合に起こり得る症状

犬がコーヒーを誤飲してしまった場合、以下のような症状を引き起こす可能性があります。

  • 興奮状態に陥る
  • よだれが大量に出る
  • 心拍数上昇
  • 嘔吐や下痢
  • 痙攣
  • 筋肉硬直
  • 呼吸不全

誤飲してしまった犬は、1〜2時間後にこれらの症状を引き起こすことが多いです。

2.犬がコーヒーを飲んだら死に至る量はどのくらい?

犬がコーヒーを飲んでしまうと、最悪の場合には死に至る危険性があります。致死量は犬の体の大きさによって目安量が変化しますが、体重1kgあたり100〜200mgといわれています。

ただし、これはあくまで目安量です。愛犬の年齢や健康状態によっては、ごく少量舐めただけでも重篤な症状を引き起こし、呼吸困難や痙攣、そして死に至る危険性もあります。

「致死量飲んでいないから大丈夫」と楽観視せず、少しでも舐めている様子が見られたら病院へ連れて行き、獣医に相談してください。

もしも犬がコーヒーを飲んでしまった時にすべき対処法

受診する犬

もしも愛犬がコーヒーを誤飲してしまった場合、死に至る危険性があると知っている飼い主さんの中には慌ててしまう方も多いでしょう。しかし、慌てている様子を見せると犬も落ち着きがなくなり余計に興奮状態を煽ってしまいます。

飼い主は落ち着いてかかりつけの動物病院に愛犬を連れて行き、飲んでしまった時の状況を説明しつつ診察を受けましょう。

病院へ連れて行く際は、コーヒーを誤飲してしまった時間帯や飲んでしまったコーヒーの商品名、どのくらい摂取してしまったのかなどをメモしておくと、獣医もより正確に診察や処置を行うことができます。

まとめ

コーヒーを持つ飼い主の手

犬にとって、カフェインを含むコーヒーは少量であっても中毒を起こしてしまう可能性があります。もしも誤って舐めてしまったり飲んでしまった場合は、早急にかかりつけの動物病院へ連れて行き、診察や適切な処置を受けましょう。

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