犬が不安を感じてしまう「留守番環境」の特徴とは
留守番している犬が不安に感じてしまう環境とは、具体的にどのような環境なのでしょうか。
1.愛犬専用のおくつろぎスペースがない
愛犬専用のおくつろぎスペースがない留守番環境では、犬が不安を感じてしまうことがあります。決まった場所がなく、どこで体を落ち着かせたらいいのか分からないからです。
室内を自由にできる犬の場合、窓辺でくつろいでみたり、床に寝転がってみたり、あちこちに移動しながら過ごしています。それでも、ゆっくりくつろぐことができるのは、自分専用のスペースです。最終的には、その場所に必ず戻ってきます。
留守番環境づくりのコツとしては、ケージを置く・クレートを置く・ベッドを置くなど、愛犬専用のおくつろぎスペースを用意するとよいと思います。
外の刺激を受けてしまうことがないよう、基本的には窓の近くを避けて置いてあげてください。外を眺めることが好きな愛犬には、窓辺でくつろぐ用のベッドやクッションがあると喜ぶと思います。
2.室内の温度が管理されていない
室内の温度が管理されていない留守番環境では、犬が不安を感じてしまうことがあります。極端に暑い時、極端に寒い時、命の危険を感じてしまうことがあるからです。
犬が留守番する環境では、温度18℃~22℃を目安に、湿度40%~60%を目安に管理するとよいとされています。さらに、愛犬の犬種・年齢・健康状態も考えて調整します。
老犬になると、筋肉の衰えや代謝の低下によって、自力での体温調整が難しくなることがあります。暑さや寒さに不安を感じ、鳴き続けてしまう犬もいます。
留守番環境づくりのコツとしては、冷房時も暖房時もエアコンの設定温度ではなく、室内温度計で温度と湿度を確認するようにするとよいと思います。
3.芳香剤の強い香りが室内を漂っている
芳香剤の強い香りが室内を漂っている留守番環境では、犬が不安を感じてしまうことがあります。自分のニオイや飼い主のニオイがかき消されてしまうからです。
また、人にとっては癒される芳香剤の香りも、犬にとっては不安を招く香りです。全く落ち着いて過ごすことができません。
留守番環境づくりのコツとしては、香りの強いものを置かないことです。犬にとっては無臭の方が断然よいです。
室内のニオイが気になる時は、芳香剤ではなく、空気清浄機を置くことをおすすめします。犬の抜け毛やフケも吸い取ってくれる、ペットのいる部屋のための空気清浄機もあります。
4.急に慣れないものが置かれた
急に慣れないものが置かれた留守番環境では、犬が不安を感じてしまうことがあります。よくあるのは、ペットカメラ(お留守番カメラ)です。
おやつが飛び出てきたり、飼い主の声が聞けたりなどすることから留守番中の寂しさや退屈を軽減させることができ、ストレスの軽減にもなるとして人気ですよね。しかし、逆効果になってしまうこともあります。
例えば、ペットカメラには自動追跡機能というものが搭載されています。愛犬の動きに合わせてカメラが左右前後に動きます。360℃回転するものもあります。つまり、カメラが常に愛犬を追っている状態です。動作音も常に鳴っていると思います。
慣れないものに不安を感じたり、恐怖を感じたりする犬もいます。飼い主のいない留守番中であればなおさらのことです。
留守番環境づくりのコツとしては、留守番中でない時にペットカメラに慣れさせておくとよいと思います。おやつが飛び出てくることを知れば、不安や恐怖を感じずに済むのではないでしょうか。
まずは、おやつが飛び出してくるおもちゃ、のような感覚で遊んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
犬が不安を感じてしまう留守番環境の特徴を4つ解説しました。
- 愛犬専用のおくつろぎスペースがない
- 室内の温度が管理されていない
- 芳香剤の強い香りが室内を漂っている
- 急に慣れないものが置かれた
愛犬の健康状態に合わせて環境を整えたり変えたりすることがあるかと思いますが、基本的には「いつも通り」であることが最も安心できる留守番環境です。
愛犬が留守番をする部屋だけでも、飼い主の気分で模様替えをするのは控えた方がよいかもしれません。