夏と冬とで異なる「犬のお手入れ」
日本の夏はジメジメした蒸し暑さが特徴です。それに対して、冬は寒くて乾燥しています。地域によっては雪に閉ざされてしまうようなことも。どちらもつらい季節です。そのつらさを和らげるため、犬のお手入れには季節に合わせた注意点があります。
一昔前までは、犬は家の外で飼育されていることが当たり前でした。しかし、番犬ではなく家族の一員として迎えられるようになった現在の犬達は、その多くが室内で暮らしています。そのため、昔と比べて寒さに弱くなってきているといえるでしょう。
さらに、まだ体温調整機能が未発達な子犬や加齢により体温調整機能が衰えてきている老犬は、寒さに対する体温調整が苦手です。そこで今回は、寒い時期の犬のお手入れについて、冬場に注意していただきたいポイントを中心にご紹介します。
寒い時期に気をつけるべき「犬のお手入れ」とは
では、寒い時期に「犬のお手入れ」をする場合、具体的にはどのような点に気を付けるべきなのでしょうか。気を付けるべき対策別に解説いたします。
1.寒さ対策として「ブラッシング」「運動」
寒さ対策の基本は、こまめなブラッシングです。抜け毛をしっかり取り除き、毛と毛の間に十分な空気を入れることで保温性を向上させられます。また、ブラッシングによる肌のマッサージ効果で血行も促進されます。
寒いとあまり散歩に出たがらないかもしれませんが、寒いからこそ運動でしっかりと筋肉を作ることが大切です。筋肉がつくと代謝が良くなり、体温アップが図れます。
2.環境対策として「湿度管理」
元々冬は湿度が低いのに加え、暖房によってさらに乾燥してしまいます。一見、湿度は愛犬のお手入れには無関係に感じるかもしれません。しかし乾燥は皮膚トラブルのもとになり、ウイルスを活発化させて感染症の発症リスクも高めます。
冬の間は加湿器などを利用して、室内の湿度を40〜60%に維持するよう心がけましょう。室内に洗濯物を干す、湿ったタオルを干しておくといったことでも効果が期待できます。
3.乾燥対策として「保湿ケア」
空気が乾燥すると皮膚がダメージを受けて体内の水分が蒸発しやすくなり、皮膚のバリア機能が低下していきます。すると刺激に敏感な乾燥肌になります。掻き傷から感染して炎症を起こしていないかなどをチェックし、異常が見られたらすぐに診てもらいましょう。
冬は保湿系のシャンプー剤を使う、シャンプー後に保湿剤を使うといったお手入れも良いでしょう。肉球がひび割れを起こした場合は、散歩後に足をきれいに拭き、保湿クリームでケアしましょう。
まとめ
寒い時期における愛犬へのお手入れや冬場の注意ポイントをご紹介しました。
もし、今まであまり気にされていなかったポイントがあれば、元気に暖かい春を迎えられるよう、この冬は意識してみてください。