飼わなきゃよかった…後悔の理由
コロナ禍でおうち時間が増えたことから、新たにわんこを家族に迎えたという人も多いかもしれません。
しかし実際に一緒に暮らしはじめてみると「こんなはずじゃなかった」「こんなこととは知らなかった」と理想と現実のギャップに苦悩し後悔が頭をよぎって…という人もいます。
そういった人たちはどんなところにギャップを感じ、どんな理由で後悔してしまうのでしょうか。
1.出費がかさむ
まず1つめはズバリお金の問題です。わんこを飼おうと思ったとき、わんこそのものの生体販売価格や、トイレ・ケージ・ハウスなどの環境整備といった初期費用については誰でも考慮するはずです。ですがその後の費用については意外と盲点になりがち。
狂犬病やフィラリア症などの予防医療費をはじめ、保険費用、トリミング費用など、必要経費だけでも年間で相当な金額がかかります。「あとはフード代くらいでしょ?」と安易に考えていると大誤算となってしまいます。
2.自由に出かけられない
2つめはわんこ中心の生活となって、自由な行動が制限されてしまうことです。わんこが家にいる以上、わんこのお世話の時間には家に帰らなければなりません。
泊りがけの旅行となれば、お金を払ってわんこをペットホテルなどの施設に預けるか、わんこ連れ宿泊可の施設を選んで宿泊する、もしくは旅行自体をあきらめなければならず、今までのように自由にふるまうことはできません。
付き合いが多い人や旅行好きな人の場合には、これがストレスとなってしまうことも少なくありません。
3.家の中がぐちゃぐちゃになる
わんこ、特に子犬は予想以上にやんちゃで力持ちな生きものです。歯の生え換わり時期にはやたらとモノを噛みたがりますし、トイレトレーニングが完了しないうちはいろいろなところで粗相をしてしまうでしょう。
運動不足や遊びたい欲求から家の中を縦横無尽に走り回って、家具や小物をやたらめったら壊してしまうこともあります。家をいつもキレイにしておきたい人や家具調度品にこだわりがある人では、これに怒り心頭して嫌になってしまいます。
4.匂いや鳴き声が苦痛
わんこは家族ですが動物です。どんなにシャンプーして消臭剤を使っても特有の獣臭さは残りますし、室内トイレを使っていれば排泄物の匂いをゼロにすることはできません。
また無駄吠えや要求吠えで眠れなかったり、近所からクレームを貰ってしまう可能性も否定はできないでしょう。「動物と暮らす」ことのイメージが足りないと、こういったことが後悔のもとになってしまいます。
決断する前に!後悔しないための心構え
1.経費をシミュレーションする
わんこの飼育費用について具体的に調べ、実際に電卓をたたいてみることが何より大切です。今はインターネットで検索すれば、何が必要で相場がどのくらいなのかすぐにわかる時代です。
経費をしっかりシミュレーションすることで自分の経済状況でわんこと暮らすことが可能なのか、自分の価値観と照らし合わせてそれだけのお金をわんこにかけることができるのか、吟味する必要があります。
2.しつけには時間がかかることを覚悟する
わんこをいわゆる「イイコ」にするためのしつけやトレーニングは、一朝一夕にはいきません。しつけには相応の時間がかかること、そしてしつけが完了するまでの期間には、失敗やイタズラが付きものであることを意識しておかなければなりません。
また、しつけが完了したからといって失敗やイタズラがゼロになるわけでもないということを理解しておかないと、いつまでもストレスは消えないでしょう。
3.犬中心の生活になることをイメージする
ごはんをあげる時間、お散歩に連れていく時間、お留守番の長さ…。わんこと暮らしたいと思ったときには、わんことの1日の過ごし方のイメージトレーニングが必要です。
そして自分の時間よりもわんこを優先できるか、おでかけや旅行に制限を受けることが自分にとってどれほどのダメージなのか、改めて自分と向き合って考えてみなければなりません。
4.SNSのイメージに夢を抱きすぎない
昨今、SNSではさまざまなわんこ画像や動画がアップされています。可愛かったり面白かったり癒されたりするものばかりで、SNSだけを見ていると「わんことの暮らしには良いことしかない」と勘違いしてしまいそうになります。
ですがそれらの画像や動画は、日々の暮らしの中での「すてきな一瞬」を切り取ったものにすぎません。その一瞬以外の時間にはしつけや片付けの苦労、匂いとの闘いや排せつ物の処理、お世話の悩みが隠れていると想像することを忘れてはいけないのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?覚悟なくわんこを迎え、飼育放棄という結末に至ってしまうことほど悲しいことはありません。どうかわんこを迎えるときには「可愛い」という一時の衝動に任せず、しっかりとシミュレーションをしてください。
わんこと過ごす時間のすばらしさを知っている私たちだからこそ、わんこと暮らしたことを後悔する人が増えてほしくはないのです。