犬に恥ずかしいという感情はある?
犬の脳の働きや感情に関する研究は様々なものがおこなわれていますが、犬が「恥ずかしい」という感情を持っているかについては、専門家の間でも意見がわかれています。
ただし、どちらかと言えば「恥ずかしい」という感情は持っておらず、人間が見たときに「恥ずかしがっているように見える」行動や仕草をすることがあるだけという見解を持つ人が多いようです。
犬が持つ感情は「喜び」「怒り」「悲しみ」「満足」「好意」など比較的単純なものが多く、人間が2歳頃までに獲得する感情程度しか持たないのではないかという専門家もいます。
とはいえ、犬は長年人間と一緒に暮らすことで、人間の感情表現を真似するようになったり、人間の感情に共感するようになったりすることもあるため、まだまだ分からない点も多いのかもしれません。
そこで今回は、犬が恥ずかしがっているように見える時の仕草や行動について考えてみたいと思います。
1.飼い主から離れない
犬にはそれぞれ個性があり、天真爛漫で感情表現が豊かな犬もいれば、内気で感情が読み取りにくい犬もいます。やや警戒心が強くシャイな犬の場合、飼い主さんから離れようとしないことが多くあります。
これは、自分に自信が持てないことや周囲に対して不安を感じていることが影響していて、知らない場所や初めて会う人がいる場所では、信頼している人のそばにいて守ってもらおうとしているのだと考えられます。
こうした犬も自宅など慣れている場所や親しい間柄の人だけがいる空間では、のびのびと自由に過ごすことでしょう。緊張感を持つことは悪いことではありませんが、どのような場所でもストレスや不安を感じることがないように、様々な経験をさせて自信をつけてあげることをおすすめします。
2.遠くからチラチラと見る
内気な犬でも周囲に対して興味がある場合は、気になるものから少し距離を取って遠巻きに眺めるような行動を取ります。飼い主さんのそばにぴったりとくっついたり、何かに隠れたりしながら、遠くから相手の様子を見て把握しようとしているのです。
また、犬が知らない人や犬と目を合わせることは、相手に警戒心や敵意を持たせるきっかけにもなる行為です。特に、正面から目を見つめる行為は「喧嘩を売っている」とも取られかねない行為とされています。
そのため、信頼関係が築けていない人や犬に対しては、ばっちりと目が合わないようにチラチラと様子を伺うような視線の送り方をする傾向があります。
3.隠れる
恥ずかしそうに見える犬の行動のひとつに、「隠れる」というものがあります。人間の場合、恥ずかしさを感じるときに自分のことを見られたくなくて隠れますが、犬は恥ずかしいからといって姿を隠すことはあまりないでしょう。
犬が隠れるのは「自分を守るため」であることが多く、緊張していたり不安を感じていたりするときに姿を隠すことがあります。
知らない人がいる場所などで隠れていると「恥ずかしがり屋さん」と思われがちですが、どちらかというと不安を感じているという場合が多いでしょう。
まとめ
犬は様々な感情を持っている動物ですが、人間と同じような「恥ずかしい」という感情を持っているかははっきりとしていません。
シャイな様子や不安げな様子が恥ずかしそうに見えることもあるので、この記事を参考に愛犬の様子を観察しながら、どのような感情でいるか考えてあげてみるといいかもしれませんね。