1.いつも同じルートを歩いている
室内で飼われている犬が外に出るのは、基本的に散歩の時間だけということが多いでしょう。もちろん家の中で遊ぶこともできますが、外では様々な音やにおいを感じたり、他の犬とあいさつをしたりと魅力的な楽しみがあります。
そのため、散歩に出るのが大好きだという犬はたくさんいると思いますが、毎日同じ道を歩いているだけでは次第に飽きてきてしまいます。
長年一緒に生活をしていると、いつも同じ時間帯に同じルートを通り、同じ公園に行って帰って来るというルーティーンのようになってしまうことも珍しくありません。しかし、そのような散歩は犬にとって刺激が少なく、楽しさを感じることができないでしょう。
毎日忙しく過ごしているなかで、あちこち行く暇はないという飼い主さんもいると思いますが、同じルートでもいつもとは逆方向に歩いたり、一本違う路地を通ったり、立ち寄る公園を変えたりといったちょっとした変化をつけるだけで犬は十分楽しめます。
もちろん週末に時間があれば、いつもは行かないようなところまで足を伸ばすのもいいでしょう。できる範囲で良いので、少しでも変化のある散歩を心がけてみてくださいね。
2.ただ歩くだけで自由な時間がない
犬の散歩というと、「運動量」を意識して一生懸命歩かせようと考える飼い主さんも多くいます。
確かに、犬にとって散歩が必要な理由のひとつが「運動をさせて気力や体力をつける」ことですが、運動を意識するばかりに速いスピードで歩き続けるだけの散歩になってしまうと、犬は楽しくなくなってしまいます。
犬にとって散歩が必要な理由として、「精神的な刺激を得る」「社会性を身につける」ということも挙げられます。そのためには、草や花、土のにおいを思う存分嗅いだり、遠くの音に耳を澄ませたり、猫や虫の姿を見たり、他の犬とあいさつをしたりといった時間も必要なのです。
筋力や体力をつけるためにしっかりと歩く時間を確保しつつ、公園や広場などに立ち寄って、犬が好きなように過ごすための「自由時間」を作ってあげることも大切です。人に迷惑をかけたり愛犬に危険が及んだりすることを除いて、数分程度でもいいので犬が好きなことをする時間に付き合ってあげましょう。
3.排泄が終わったらすぐに帰宅する
散歩の時間に排泄をする犬は多いと思います。しかし、「散歩=トイレ」になってしまうのはNGです。
忙しく過ごしている飼い主さんのなかには、ゆっくり散歩をする時間がなく、排泄だけ済ませたらすぐに帰ってしまうという人もいるようです。しかし、それでは散歩が持つメリットがほとんど得られず、犬も楽しめないでしょう。
また、「ウンチをし終わったら帰る」という散歩をくり返すと、犬もそれを学習してなかなか排泄をしなくなることがあります。公園でのにおい嗅ぎや長い時間歩くことを求めて、排泄を我慢してしまうのは、犬の心身に負担をかけることなので注意が必要です。
4.飼い主さんがスマホやおしゃべりに夢中
犬の散歩の時間、飼い主さんは何をしていますか。多くの飼い主さんは犬の様子を見ながら一緒に歩いたり、他の犬とあいさつをさせたり、おもちゃで遊んだりといった関わり方をしていると思います。
しかし、なかには犬を横で歩かせながらスマホを見ていたり、他の犬の飼い主さんとのおしゃべりに夢中になって犬の様子を見ていなかったりという人がいるのも事実です。
飼い主さんとのコミュニケーションが好きな犬は、散歩中も飼い主さんの方を振り返ったりアイコンタクトを取ろうとしたりすることがあります。そのようなときに飼い主さんが愛犬からのアプローチに気がつかないと、犬はとてもがっかりしてしまいます。
散歩のときは、できるだけ愛犬から目を離さないようにして、アイコンタクトを取ったり「楽しいね」と声掛けをしたりしながら一緒に楽しんでくださいね。
まとめ
犬にとって、外に散歩に行くことは1日の中の大きな楽しみのひとつです。
散歩は運動をさせるために必要なだけでなく、五感を刺激したり社会性を育んだりと、犬の心身を成長させるためにとても重要なものだと思います。
犬の散歩をより充実させるために、飼い主さんができる工夫はたくさんあります。ちょっとした意識で散歩の魅力度がぐっと上がるので、愛犬が楽しめる散歩はどういうものかをぜひ一度考えてみてください。