犬が穴に鼻を突っ込む理由
今回は、犬が狭い場所に鼻を突っ込む理由について解説いたします。
1.気持ちを落ち着かせたい
犬が穴に鼻を突っ込むのは、気持ちを落ち着かせたいからです。
犬は薄暗くて狭い場所が好きだとよく言われますよね。野生だった頃、地面に巣穴を掘り、群れの仲間たちと身を寄せ合って暮らしていたからです。野生の犬にとって巣穴は家であり、安全な場所であり、子育てをしたり食事をしたり、眠る場所でした。
みなさんにとっての家もそういう場所ですよね。疲れて帰ってきた時、体と心を癒してくれる場所だと思います。
犬が穴に鼻を突っ込むのは、野生だった頃の暮らしの名残りであり、薄暗く狭い場所で気持ちを落ち着かせたい時の行動なのです。
2.嫌なことから逃れたい
犬が穴に鼻を突っ込むのは、嫌なことから逃れたいからです。
例えば、飼い主が愛犬の爪切りをしようと考えている時、クッションの隙間に鼻を突っ込み、隠れているつもりだろうけど…ほとんど見えている、ということがあります。
爪を切ろうとする飼い主から身を隠そう、身を守ろうとしているわけではありません。クッションの隙間に鼻を突っ込むことで、嫌なことをされると感じた時のストレスから逃れたいのです。
3.怖いけど頑張れる
犬が穴に鼻を突っ込むのは、(怖いけど頑張れる)という気持ちでいるためです。
例えば、動物病院の待合室で診察を待っている時、飼い主の腕の隙間に鼻を突っ込んだり、服の中に鼻を突っ込んだりすることがあります。
病院は体中に触れられたり、注射を打たれたり、犬が怖い思いをしなければならないことの多い場所です。それでも(怖いけど頑張ろう!)という強い気持ちを持つ勇敢な性格なのだと思います。
穴に鼻を突っ込みながら(大丈夫、私ならできる!)と、自分に言い聞かせているところなのではないでしょうか。
4.穴に何があるのか気になる
犬が穴に鼻を突っ込むのは、穴の中に何があるのか気になるからです。
犬は好奇心の塊だ、と言っても過言ではないと思います。穴という穴の全てに鼻を突っ込みたくなる犬もいます。穴の先に食べ物があるかもしれない、動物が暮らしているかもしれない、そんな気持ちでニオイを嗅いでいるのではないでしょうか。
お散歩の時、コンクリートの側溝の穴やグレーチングの穴に穴を突っ込むことがあります。野生動物の通り道になっていて、獣集がするのではないかと思います。身近な動物では野良猫の通り道になっていることがよくあります。
5.猟犬としての本能
犬が穴に鼻を突っ込むのは、猟犬としての本能があるからです。
犬種によっては、巣穴に暮らすウサギなどの小さな動物を追って狩りをしていた歴史があります。現代の犬にも名残りがあり、狩猟本能として穴に鼻を突っ込みたくなってしまうのです。
お散歩中、穴に鼻を突っ込んで何かを追っているな…と思っていると、ネズミやモグラを捕獲していた、なんて話を聞いたことがあります。飼い主的には叫び声をあげたくなるような驚きの光景だったそうです。
まとめ
犬が穴に鼻を突っ込む理由を5つ解説しました。
- 気持ちを落ち着かせたい
- 嫌なことから逃れたい
- 怖いけど頑張れる
- 穴に何があるのか気になる
- 猟犬としての本能
みなさんの愛犬は、どんな穴に鼻を突っ込むことがあるでしょうか。
我が家の愛犬は側溝の穴に鼻を突っ込みながらお散歩をするのが好きです。遊びの一種なのだと思います。側溝の中にはアナグマや野良猫が潜んでいることもあり、威嚇する声が聞こえたことがありました。愛犬には動物の気配が感じられて穴を突っ込みたくなったのだと思います。
とくに危険な行為だとは思いませんが、穴の先には何があるか分かります。どうしても犬が穴に鼻を突っ込みたがる時は、先に飼い主が安全を確かめるとよいのではないでしょうか。