1.ため息をつく
人間ががっかりしたときや落ち込んだとき、思わず「はぁ～」とため息をつくことがあると思います。この行動は、犬でも同様に見られるものです。
楽しみにしていた散歩や遊びが中止になってしまったり、帰宅した飼い主さんにかまってもらえると思ったらなかなか相手にしてもらえなかったりしたときに、「あ〜あ」と言わんばかりに犬もため息をつくことがあります。
ただし、ため息は不満を感じているときだけでなく、満足しているときにつく場合もあります。ご飯を食べてお腹いっぱいになったときや、散歩に行ったあとに心地良い疲れを感じているときなども体を休めながら「ふ～」とため息をつくことがあります。
一般的に満足しているときはやや長い息を吐き、がっかりしているときや不満を感じているときは「ふっ」と短い鼻息を吐くと言われます。
ただし、犬によってその時のため息の意味は異なるため、表情やその場の状況などを考慮して、なぜため息をついているか判断することが必要です。
2.あくびをする
犬があくびをしていると、（眠いのかな？）（疲れた？）と思う飼い主さんが多いと思います。しかし、犬のあくびは感情をあらわすひとつのサインでもあるのです。
犬のあくびは「体を掻く」という仕草とともに「カーミングシグナル」と呼ばれる犬の感情を表すサインのひとつであるとされています。これは、犬が不安やストレスを感じたときに見せる行動で、これをすることで自分や対峙している相手の気持ちを落ち着かせる効果があると考えられています。
そのため、明らかに眠そうな状況ではない場合にあくびをしていたり、飼い主さんの目の前で何度もあくびをくり返したりしている場合は、ストレスサインとして行っていることが考えられます。
3.目をそらす、無視する
犬がとてもがっかりして、ふてくされ気味になっていると、飼い主さんが近くに行ったり呼びかけたりしても目をそらして無視するような態度を取ることがあります。
がっかりしていてもまだ期待を持っている場合には、伏せた状態で上目遣いで飼い主さんのことを観察していることが多いのですが、ふてくされてしまうとそれすらもしなくなってしまいます。
がっかりして落ち込み、諦めてしまうとコミュニケーションを拒否するような様子が見られるようになるので、できればこうなってしまう前にストレスケアをしておきたいですね。
4.尻尾を下げる
犬の尻尾は様々な感情をあらわします。うれしいときや楽しいときには左右にぶんぶん振り、怯えているときには尻尾を丸めて足の間に入れることもあるでしょう。
がっかりして気分が落ち込んでいるときは、尻尾の位置も低くなり、力なくだらんと垂れ下がるような様子が見られます。リラックスしているときなどにも同じような状態になることがありますが、表情や耳の向き、頭の位置の高さなど総合的に見ると、感情の違いもわかるでしょう。
ボディランゲージから犬の感情を読み取るためには、1カ所だけで判断するのではなく、全身の状態や表情など全体を見ることが大切です。
5.動きや反応が鈍くなる
犬は何かを楽しみにしていたり期待したりしているときは、飼い主さんの行動に注目していて、声掛けなどのアクションがあるとすばやく反応します。
その反対に、がっかりしているときには、周囲の状況や飼い主さんからのアプローチに対しての反応が鈍くなりがちです。名前を呼んでもチラッと目線を向けるだけでなかなか動かなかったり、呼び寄せようとしてもノロノロと歩いてすぐにはやってこないこともめずらしくありません。
まとめ
犬は飼い主さんにかまってもらえなかったり、楽しみにしていた散歩やおやつがなしになったりするととてもがっかりします。そのようなときは、ため息をついたり尻尾を下げたりと比較的わかりやすい反応を見せるでしょう。
ただし、そうしたことが続いてしまうと犬がふてくされてしまい、飼い主さんを無視するようになったりいうことを聞かなくなったりすることも…。関係性が崩れてしまわないように、犬の様子には十分注意を払って、こまめなコミュニケーションを心がけましょう。
