犬はお留守番が苦手?
犬は群れの仲間達と常に生活を共にし、生きていた動物です。基本的にひとりで過ごす時間は得意ではないので、留守番を苦手に感じている犬は少なくないはずです。
しかし、現在人に飼われている犬でまったく留守番をしなくてすむ状況にいる犬はあまりいないのではないでしょうか?
一人暮らしや共働きで犬と暮らしているお家であれば、もちろんお留守番が必要になるでしょうし、また共働きではなかったとしても、いつでもどこでも愛犬を連れて行けるわけではないですよね。
犬にとって苦手なもののひとつであることが当然な留守番ですが、出来る限り安心できる環境でリラックスしてお留守番してもらいたいものではないでしょうか。
飼い主さんが良かれと思ってやっている行為が、愛犬が苦手に感じているお留守番を更に嫌いな時間にしてしまっているかも。愛犬のためにも留守番できなくなってしまう「NG行為」を確認していきましょう。
犬が留守番できなくなる「NG行為」4選!
1.ギリギリまで遊んでいる
飼い主さんがお出掛けする前に「これからお留守番を頑張ってもらうから…」という気持になり、家を出る寸前まで愛犬と遊んでしまうことはありませんか?
ワクワクしながら楽しく遊ぶことも、スキンシップをとってたっぷり可愛がることも犬にとって大切なことですが、お留守番前だけはNG行為になってしまいます。
たくさん構うことにより愛犬は「楽しい」「幸せ」などの気持ちになってくれますが、飼い主さんが家を出て行ってしまったとたん、一気に寂しい気分になってしまいます。
気持ちが急降下してしまうのは強い不安感情となりやすいため、お留守番に対する苦手意識が強くなる可能性があります。
2.帰宅してすぐに構う
飼い主さんの帰宅にピョンピョンとジャンプしながら大喜びで迎えてくれる犬もいますよね。そんなに喜んでくれる愛犬の姿を見るとなんだか嬉しくなって構いたくなるかと思いますが、帰宅後すぐに構ってしまうのもNG行為。
飼い主さんが帰宅した時の愛犬の感情は興奮状態。そして気持ちは「嬉しい」でもありますが「寂しかった」というものでもあります。
喜んで興奮している状態の犬に、飼い主さんも同じように喜びながら「お留守番ありがとう!」「頑張ったね!」などと声をかけながら構ってしまうと「飼い主さんが家にいないことは普通ではない」と認識する恐れがあり、ますますお留守番が嫌いになることも。
また犬にとって、毎日飼い主さんの帰宅時に興奮し感情の起伏が激しい状態が続くのは、決して体と心に良いものではありません。気持ちが穏やかでいられるように愛犬の興奮が落ち着いてからスキンシップをとるようにしましょう。
3.毎日同じ行動パターン
お出掛けする前の行動パターンが毎日のように同じになってしまうことも、お留守番が苦手になってしまうNG行為のひとつ。
毎日ほぼ同じ時間に出掛けるためのメイクや身支度をはじめる飼い主さんを見て、愛犬は「これからお留守番だ…」と察してしまいます。飼い主さんの行動を見て愛犬は不安を感じてしまい、お留守番を更に嫌いになってしまうのです。
お仕事で毎日同じ時間帯に外に出ることは仕方がないことですが、お休みの日などにあえて出掛ける準備をしても外には出ないなど、いつもと違うパターンを作ってみましょう。
愛犬は「これからお留守番だ」と気づいてしまうととても不安になってしまうので、気づかせないようにするのがポイントになります。
4.愛犬がひとりで過ごす時間を作らない
飼い主さんがご自宅にいる時は常に愛犬と一緒に過ごしているという方もいらっしゃるかもしれませんね。犬は基本的に集団で過ごすことを好むため、飼い主さんと離れると不安を感じてしまうもの。
お留守番は愛犬だけでしてもうらことになるので、飼い主さんがご自宅にいる時でも愛犬ひとりで過ごす時間を少しでも作り、飼い主さんがいない状態に慣れてもらいましょう。
はじめは30秒~1分程度の短い時間でかまわないので、愛犬とは別の部屋で過ごしてみて下さい。
飼い主さんの姿が見えなくなると愛犬は吠えるかもしれませが、吠えたタイミングで戻ってしまうと「吠えると戻ってきてくれる」と学習してしまいます。吠えるのをやめてから愛犬がいる部屋に戻るようにしましょう。
愛犬のいる部屋に戻ったらたっぷりと褒めてオヤツも与えてあげましょう。何度も繰り返し少しづつ時間を伸ばすことで「飼い主さんは必ず戻ってくる」ということを学習し、ひとりで過ごす時間に慣れていってくれるはずです。
まとめ
愛犬の気持ちに負担をかけず、お留守番をしてもらうコツは心を平穏に保たせてあげること。お出掛けする前は出来るだけ気づかれないように外出し、帰宅直後も過度に構うことはしないようにしましょう。
飼い主さんの外出時の寂しさも、帰宅時の喜びもその感情が強ければ強いほどお留守番に対する不安感が強くなってしまいます。「構いすぎていたかな?」と思われる飼い主さんは外出時と帰宅時の愛犬への接し方を変えてみましょう。