1.くわえる、振り回す
ぬいぐるみを見ると、すぐに近づいてくわえたりくわえたまま振り回したりして遊び出す犬は多いと思います。ふかふかとしていて噛み心地の良いぬいぐるみは遊び道具にもなりますし、遊び相手のような感覚を持つ犬もいるでしょう。
特に、サイズの大きなぬいぐるみや触るたびに形を変える柔らかなぬいぐるみは、まるで動いているような感覚になり、1人で走り回るよりも楽しさを感じる傾向があるようです。
おもちゃを噛んだり振り回したりする行動は、犬のストレス発散や本能を満たすためにとても大切なことなので、ぜひ遊びに取り入れてみてください。
2.破壊する
せっかく可愛いぬいぐるみを買ってきたにも関わらず、愛犬に見せた途端すぐに噛みついて、引きちぎったり、中から綿を引っ張り出したりされてしまい、がっかりした飼い主さんもいることでしょう。
そのような光景を見れば（ぬいぐるみを壊した！）と人間は思ってしまいがちですが、犬にとってはごく自然なことなので、どうかがっかりしたり、怒ったりしないでください。
犬は狩りを行う動物の遺伝子を引き継いでいます。狩りでは「走って追う」「手で押さえつける」「口でつかまえる」「噛む」「引きちぎる」などの行動を取って、獲物を仕留めます。そのような狩猟本能は現代の犬にも残っており、そのような行動をすることで本能的な欲求が満たされるとされています。
3.吠える
犬がぬいぐるみを見たときに、吠えたり唸ったりすることがあります。その心理には、大きく分けて2つの意味があるとされています。
ひとつ目は、前述した通りぬいぐるみを遊び道具または遊び遊び相手として認識している場合の心理です。早く遊びたくて気分が盛り上がって興奮のあまり吠えてしまったり、ぬいぐるみに対して「遊ぼう♪」と誘うつもりで吠えたりする様子が見られます。
ふたつ目の心理として考えられるのは、見慣れないものに対する警戒心です。特に大きめのぬいぐるみやリアルな動物のぬいぐるみなどの場合、それが何だか理解できずに警戒して唸ったり、吠えたりすることがあります。このような心理の場合は、様子を伺うように遠くから吠えたり、ぬいぐるみの周辺をウロウロと歩き回ったりする行動が見られます。
4.添い寝する
犬はぬいぐるみで遊ぶだけでなく、移動するたびにくわえて持ち運んだり、自分のベッドやハウスに持ち込んで一緒に寝たりすることがあります。これは、ぬいぐるみを友達や家族のように近しい存在に感じて、安心感を感じていることが考えられます。特に、ぬいぐるみに自分のにおいがつくと、より一層安心感を感じやすくなります。
ただし、いつでもぬいぐるみを手放さなくなったり、飼い主さんがぬいぐるみを触ろうとすると怒ったりするようになったら注意が必要です。これがメス犬の場合は「偽妊娠」が起きている可能性が考えられます。偽妊娠は、黄体ホルモンの作用で妊娠していると勘違いしているもので犬の心身に大きな影響を与えます。
偽妊娠に治療は不要で自然におさまるとされていますが、ぬいぐるみを無理に取り上げると、犬は攻撃的になる可能性があるので強引な接し方は避けてください。
まとめ
犬はぬいぐるみを見ると、うれしそうにはしゃいだり警戒して吠えたりと様々な反応を見せます。
狩りの獲物に見立てて遊んだり、友達のようにそばに置いたりと色々な接し方をしますので、愛犬にもぬいぐるみを与えて反応を見てみてはいかがでしょうか。
