1.愛犬からのサインに敏感になる
まず、犬は吠えることは決して無意味に行っているわけではなく、基本的にコミュニケーションツールのひとつだということを忘れないでください。
犬がワンワンと吠えていると、つい耳障りに感じて有無を言わさず「うるさい!」と言ってしまう飼い主さんもいるかもしれませんが、犬が吠えているときは何か伝えたいことがあるのかもしれないということを意識してみてください。
人間同士が声を使って話をするように、犬にとっても吠え声は相手に何かを伝えるための手段なのです。そのため、犬が吠えるということは飼い主さんや周囲の人、犬などに何かを伝えようとしていることが考えられます。
特にわかりやすいのが「要求吠え」と言われるもので、早く散歩に行きたいときや遊んで欲しいときなどに吠えて「早く行こう!」「遊んでよ!」訴えかけているのかもしれません。
そのため、愛犬にできるだけ吠えさせないようにするためには、犬が吠える前に出しているちょっとした仕草や表情によるサインに気がつくようにするといいでしょう。犬からのサインに気がつくためには、日頃から愛犬の様子をよく観察し、変化を読み取ることが大切です。そうすることで、犬が吠えて意思を伝える必要性が減っていくのです。
2.愛犬のストレスや不安を減らす
犬が吠える理由として、はっきりとした要求や意思ではなく、ただストレスや不満を発散するために行っているということも考えられます。犬は強いストレスや不安を感じたり、欲求不満を感じたりしたときなどに吠えたりいたずらをしたりすることが増えるのです。
そのため、不要な吠えをできる限りなくすためには、愛犬のストレスケアをすることや、適度な運動や遊びで本能的な欲求を満たしてあげることを意識しましょう。留守番の時間が長くなったり生活環境が変わったりすると犬はストレスを感じやすいので、犬の吠えが増えたと感じたら生活スタイルに変化がなかったか見直してみてください。
また、精神的にも肉体的にも満足感を得られるように、犬の体質やライフステージに合わせて適度な運動をさせるようにしましょう。
3.吠えるのをやめる指示を教える
犬が吠えることは、決して悪いことではなく、動物としてごく自然な行動のひとつです。しかし、住宅街などに住んでいるとあまり吠えてばかりいると周囲への迷惑になったり、飼い主さん自身もうるさいと感じてしまったりするものだと思います。
そのため、犬が吠えたときには惰性でいつまでも吠え続けることがないように、「ストップ」「静かに」などの合図で吠えやむように教えておくと便利です。
もちろん、犬が伝えようとしていることを飼い主さんが理解していなかったり、ストレスが溜まりすぎたりしている場合は、合図があっても簡単には止まりません。ここまで紹介してきた適切な対応をしたうえで、合図も活用するようにしましょう。
吠えるたびに叱って抑え込むのは逆効果
犬が吠えたときに最も不適切な対応方法は、犬に負けじと大きな声を出して「うるさい!」「やめなさい!」などと叱ることです。
犬はそのような叱られ方をしたところで、吠えることをやめませんし、飼い主さんも大声を出していることで「飼い主さんも一緒に騒いでいる」「同じ気持ちだ」などと勘違いすることさえもあるのです。
特に他の犬や人に対して、警戒心で吠えている場合にそのような対応をすると、「飼い主さんも応援してくれている」と勘違いし、ますます吠えるようになってしまうでしょう。
また、叱りつけて吠えること瞬間的にやめさせたところで、根本的な問題は解決していないため、しばらく時間が経てばまたすぐに吠え出してしまいます。
犬が騒いでいるときこそ、飼い主さんは冷静になってください。「静かに」の合図を利用したり、教えていない場合は無視するかその場を離れて犬を落ち着かせるといいでしょう。その上で、吠えている理由自体にアプローチすることが必要です。
まとめ
犬が吠えることはごく自然な行動です。吠えることでコミュニケーションを取ったり、ストレスを解消したりするのです。
そのため、吠える行動をただむやみに叱って押さえつけるのはNG!
そのような対応をすると、余計に犬が吠えるようになってしまったり、飼い主さんに不満を持つようになったりするので、注意してください。