犬の気持ちを考えた正しい叱り方
愛犬を叱る時、叱り方に悩むことがありますよね。自分の叱り方は正しいのだろうか、間違っているから言うことを聞いてくれないのだろうかと、悩みは尽きないものです。
(叱りすぎてしまったかも…)と、後悔や反省する気持ちになってしまうこともあると思います。飼い主の叱り方によって、愛犬に影響するということを分かっているからこそですよね。
「叱ること」と「怒ること」の違いを理解することができると、正しく叱ることができるようになるのではないかと思います。ぜひ一緒に考えてみましょう。
1.叱る時の言葉を短くすること
叱る時の言葉を短くすることが、犬の気持ちを考えた正しい叱り方です。
「ダメ」「いけない」「やめなさい」「NO」
この中でとくに犬に伝わりやすく、犬が理解しやすいのは、ダメとNOです。いけない、やめなさいも叱る時に使ってよいと思います。
例えば、飼い主のスリッパをおもちゃにして遊んでいた時、「何でこんなことしたの!ダメでしょう!」では伝わりにくいため、スリッパを見せながら「ダメ!」と言うとよいです。
2.叱り方の強さを変えること
叱り方の強さを変えることが、犬の気持ちを考えた正しい叱り方です。
スリッパをおもちゃにして遊んでいた時と、ソファーから飛び降りようとしていた時と、叱り方が同じではない方が犬が理解しやすいです。
ソファーから飛び降りることには骨折などのリスクを負う危険がありますよね。(どうしてもやめさせたいのにやめてくれない…)ということがあると思います。飼い主の気持ちが上手く伝わっていないのです。
飼い主がかるく叱ると、犬もかるく捉えてしまうのです。危険な行為ほど、強い口調で、言葉をゆっくりはっきりと発音し、表情も作った方がよいと思います。
3.事後ではなく直後に叱ること
事後ではなく直後に叱ることが、犬の気持ちを考えた正しい叱り方です。
事後に「何でこんなことをしたの?」と叱られても、犬にとっては何を叱られているのか、なぜ叱られているのかを手く理解できないことがあります。直後であれば、「今自分が行っていたことを叱られている」ということが理解しやすくなります。
4.常に同じように叱ること
常に同じように叱ることが、犬の気持ちを考えた正しい叱り方です。
例えば、スリッパをおもちゃにして遊んでいた時、昨日は厳しく叱り、今日は呆れたように叱り、明日は面倒だから無視しよう…という叱り方では、犬に上手く伝わりません。
許してしまう日があっては、その行為がいけないことであることを理解できないため、同じ行為には常に同じように叱り、犬が理解できるまで何度でも繰り返して叱るようにしましょう。
やってはいけない叱り方
犬の気持ちを考えた「正しい叱り方」を理解した上で、ここからはやってはいけないことについて解説します。
ケージやクレートに閉じ込める
悪い行為をした愛犬をケージやクレートに閉じ込めるのは、やってはいけない叱り方です。
「そこでしばらく反省していなさい!」ということなのだと思いますが、犬の叱り方としては絶対にやってはいけないと思います。
犬にとって、ケージやクレートは安全で安心してくつろげる場所でなければならないからです。
無視をする
悪い行為をした愛犬を無視するのは、やってはいけない叱り方です。
無視をするといい、とよく聞くと思いますが、しつけを終えた犬に限り有効的な叱り方です。
犬は悪い行為だと理解しているにも関わらず、どうしても飼い主の気を惹きたくて、悪い行為をしてしまうことがあります。そんな時は無視をしてもよいと思います。悪い行為だということを理解できている犬であれば、(これ以上はやめておこう)ということができるからです。限度を超えてまで悪い行為をしてしまうことがないからです。
まだしつけの最中なのであれば、無視をするのではなく、言葉や態度や行動で示してあげてください。
まとめ
犬の気持ちを考えた正しい叱り方を4つ解説しました。
- 叱る時の言葉を短くすること
- 叱り方の強さを変えること
- 事後ではなく直後に叱ること
- 常に同じように叱ること
叱る時は飼い主の表情も大事だと思います。我が家の愛犬たちは、私の顔をうかがい、(あ…やめておこう)と諦めることがあります。長い付き合いがあると、飼い主の表情を見ただけでも「叱られるからやめておこう」となるようです。叱る時は、アイコンタクトも忘れずに。
叱り方はあまり難しく考えず、愛犬の気持ちになって、愛犬のことを尊重し、自分の気持ちが伝わるように…というイメージで叱るとよいと思います。