犬が「認知症」になっている時のサイン5選
一昔前に比べて犬の平均寿命がグッと延びていることは喜ばしいことです。同時に、高齢犬の認知症に関する注目度が高まっています。
今回は、犬が認知症になっている時に見せるサインを5つご紹介します。高齢犬の飼い主さんはもちろん、これからシニアに差し掛かる愛犬のためにも、全ての飼い主さんが知っておきましょう。
1.今までできていたことができなくなる
認知症の兆候として、今までできていたことができなくなるというサインが現れます。例えば、飼い主の指示に従えなくなったり、排泄する際にトイレまで行けなくなってしまったりという変化です。
最初はなぜできないのか、しないのかと戸惑う飼い主さんも多いと思いますが、認知症を患うと今までできていた当たり前のことも認識することが難しくなります。そのため、こうした失敗が増えてしまうのです。
2.おかしな行動を繰り返すようになる
同じ場所でグルグルと回り続けたり、壁に頭を押し付けたままじっと動かなかったり、狭い場所に入って自力で出られなくなったり(後方に戻れない)といった変化は現れていませんか。
認知症を発症している老犬は、このように自分の思った通りの動きを取れなくなってしまうことが多くあります。
重症化すると自分が今何をしているのか、どうするべきなのかも判断できなくなってしまうため、より症状が悪化してしまうことも珍しくありません。
3.何事にも関心を示さなくなる
認知症のサインの1つとして、今まで好奇心旺盛だった犬でも何事にも興味や関心がなくなってしまうという態度の変化が挙げられます。
ちょっとした物音や新しいおもちゃにも興味を示さなくなり、ついには食べることにも興味を示さなくなってしまう犬もいます。他にも飼い主の呼びかけを無視したり、家族の変化にも気づかない、興味を示さないといった切ない変化が見られることも。
4.夜中に吠えたり鳴いたりすることが増える
認知症の典型的なパターンの1つに、赤ちゃん返りのように夜中に吠えたり鳴いたりする頻度が増えるという変化があります。高齢犬はただでさえ不安を感じやすいので、認知症を患うとその不安感がより増幅しやすいことも原因の1つです。
また、昼夜が逆転してしまい、自分の欲求が抑えられないことなども夜鳴きにつながっています。これにより飼い主さん自身にも負担がかかるケースも多く見受けられ、動物病院へ相談する方も多くいらっしゃいます。
5.攻撃的な行動が増える
認知症を患うと、感情をコントロールすることが難しくなってしまう犬も少なくありません。中には飼い主さんを飼い主として認識できなくなってしまう犬もいます。
すると、飼い主が相手であっても「敵だ」と勘違いしてしまい、吠えたり唸ったり、時には噛みつこうとするなど攻撃的な行動が増えるようになることもあります。
犬が認知症になった時にとるべき対処法や接し方は?
もしも愛犬が認知症になってしまったら、飼い主はどのように対処するべきなのでしょうか。基本的に認知症を患っている犬は大きな不安を抱えています。そのため飼い主さんは落ち着いて、穏やかな態度で接するようにしてください。
なるべく多めにスキンシップを取り、マッサージや声かけなど愛情を注ぐことを意識してください。飼い主さんに触れられ声を聞くだけでも安心感を得られる犬は多いです。
また、なるべく日光に当たったり自分で歩いて散歩を楽しむといった方法も認知症の進行を遅らせたり、症状を和らげるのに効果的です。脳に無理のない刺激を与えることで、脳を活性化させることができます。
まとめ
愛犬が認知症になってしまうと、飼い主さんにとっても切ない出来事が増えることでしょう。しかし、飼い主さんが落ち着いて穏やかに対応することが、愛犬に安心感を与える上でとても大切です。紹介したような接し方や対処法を意識的に取り入れてみましょう。