犬が持つ不思議な能力とは
犬と暮らしていてつい驚いてしまう「不思議な能力」には、どのようなものがあるのでしょうか。
1.体内時計が正確
毎日同じ時間に食事や散歩などをしていると、犬はそろそろ時間だよと催促するようになります。時計を読むことができないのに正確なので、初めて犬を飼う人は驚くでしょう。
飼い主の都合が悪いときに催促させないため、たまには時間をずらして散歩や食事をした方が良いという声もあります。
2.嗅覚が優れている
犬は嗅覚が優れた動物であり、仕事にしている犬がいることは有名です。警察犬や麻薬探知犬、最近ではがん探知犬も育成されています。
特別な訓練をしていない犬でも、飼い主の体の一部をやけに嗅ぐので不思議に感じていたらがんが見つかったという例があります。
がんでなくても、飼い主の体調が悪いときに心配してくれる犬は多いです。犬はニオイで飼い主の異変を感じているのかもしれません。
3.地震を感知できる
地震が起きる前に犬がいつもと違う行動をとった…という経験はありませんか? 動物が地震を人より早く感知することは珍しいことではないようです。
筆者の先代犬は東日本大震災を経験し、地震に敏感になりました。関東なのでそこまでの被害はありませんでしたが、地震の直前になると吠える、ケージに避難するという行動をとっていました。
4.飼い主の足音や車の音が聞き分けられる
犬は飼い主が帰宅する、または大好きな人がやってくると離れていてもわかります。
犬の聴覚は人間よりも発達しているので、足音や車の音などを遠くからでも聞き分けられるようです。
5.飼い主の気持ちがわかる
飼い主が落ち込んでいるときに犬が寄り添ってくれた、または家族同士がケンカをすると犬が止めようとしているように間に入った…などという経験はありませんか?
犬は「オテ」「マテ」「おやつ」などの単語しか理解できません。複雑な言葉は理解できないのに、言葉にすらしていない飼い主の気持ちがわかるようです。
犬が「不思議な能力」を持っている理由
では、上記のような不思議な能力が犬に備わっている理由には、どのようなことが考えられるのでしょうか。
視覚以外の感覚も敏感だから
人間は特に視覚に頼って生活していますが、犬は視覚以外に嗅覚・聴覚・触覚にも頼って生活しています。
犬の嗅覚は人間の数千~1億倍、聴覚は4倍優れていると言われています。そのため好きな人のニオイや足音、天気の微妙な変化に気づくのも人間より早いです。
足の裏からの情報にも敏感で、人間にはわからないような地面からの振動も感じとります。犬が足を触られるのを嫌がるのはこのためです。
なぜ犬が地震を予知できるのかはっきりしていませんが、人間とは違う感覚が発達していることが理由のひとつと考えられます。
自然に合わせて生活している
大昔の人間は日が昇ったら活動し、日が沈んだら休むという生活をしていました。1日の中で活動する時間と休む時間を分け、体調を整えるという機能はどの動物にも備わっています。
現代人は電化製品や暦に囲まれて生活しているので、つい仕事に夢中になって時間を忘れてしまうということがあるでしょう。
一方、犬には時間の概念がないので、食事や散歩など時間の流れを体で覚えます。動物としては普通のことなので、自然に逆らって生きている人間の方が異常かもしれません。
群れで生活するのが得意
犬は群れで生活し、人間に近い習性を持っています。猫のように成長したら独立するということはなく、集団でも生活することができます。
集団でいるということは互いの感情を読みとらなくてはいけません。現代の犬にとって飼い主は群れのメンバーであり、感情を読み取るのは得意です。
感情は顔や声に表れますが、体臭も変化すると言われています。嗅覚の優れた犬は得られる情報を全て使って喜怒哀楽を読み取っていると考えられます。
まとめ
人間も大昔は自然に合わせて生活していたので、五感も発達していました。現代人は不規則な生活をしたりコミュニケーション不足になったりしがちです。
犬も現代化していますが、人間よりは五感が鋭くコミュニケーションも上手と思われます。人間が犬をしつける立場にありますが、実は犬の方が生き方が上手いのかもしれません。