1.疲れている
犬が散歩中に座り込んでしまう理由のひとつとして、まず考えられるのが「疲労」です。単純に疲れてしまって、それ以上歩けない、歩きたくないというときに座って意思表示することがあります。
いつもよりも長い時間散歩をしているときや、アップダウンの激しいコースを歩いているとき、暑さが厳しいときなどにはそうしたことが見られる機会も多いと思います。犬が散歩中に座り込んでしまうときは、犬にとって体力的にきついコースではないかなどを確認してみてください。
また、犬が年齢を重ねることで少しずつ体力が落ちて行くことも考えられます。いつも同じ散歩をしていると、気がつかないうちに犬の体力と見合っていない散歩になってしまうことも。日頃から散歩中や散歩後の犬の様子を確認して、適切な散歩ができるように配慮してあげてください。
2.体に痛みがある
普段はあまり立ち止まったり、座り込んだりすることがない犬が散歩中に座る場合、体のどこかに痛みや違和感を感じていて動きたがらなくなっている可能性があります。
歩くことで直接的な痛みを感じる足腰の関節を痛めていたり、腹痛や頭痛で動くことがつらかったりすることも考えられます。また、公園で遊んだ後などには足の裏に傷ができていたり、指の間に何かが挟まったりしていることもめずらしくありません。
3.行きたくない道がある
犬が散歩をしている途中に、突然座り込んで断固として動かなくなる場合には、「その道を歩きたくない、これ以上進みたくない」という気持ちがあるのかもしれません。
犬は過去の経験をよく覚えているので、これから進もうとしている道で以前に怖い思いをしたり、嫌なことをされたりしたことがあると、そこに向かうことに抵抗感を感じます。その道を通ったときに他の犬に吠えられた、大きな怖い音を聞いた、その道を進むと苦手な病院があるなど様々な要因が考えられます。
そのまま強引に引っ張って行ってしまうと、余計にその場所を嫌がるようになったり、飼い主さんに対して不信感を持つようになったりするので注意が必要です。
4.かまって欲しい
痛い、怖いというような明確な理由がなくても、犬が散歩中に座り込んでしまうこともあります。過去に座り込んだり止まったりしたときに、「どうしたの?」と優しく声掛けをしてもらったり、抱っこをしてもらったりした経験がある犬は、そうした対応を期待していることも考えられます。
怖がりで散歩自体が苦手な犬は、こうした行動を取ることも多いので、少しずつ社会化を行って、散歩が楽しいものだと教えてあげましょう。
散歩中に犬を歩かせるコツ
散歩中に犬が座り込むことを減らすためには、愛犬の体力に合わせた運動量・スピードの散歩を意識することです。さらに、愛犬が喜んで散歩ができるように時々コースを変えて飽きさせないようにしたり、声掛けをしながら楽しい雰囲気を演出したりするのもいいでしょう。
甘えやわがままで歩きたがらない場合は、座り込むたびに抱っこしてしまうと癖になってしまい「座れば歩かなくて済む」と学習してしまうことがあります。犬の体調や心理を見極めて、散歩を切り上げるのか、頑張って歩かせるのかを判断して適切な対応を取る必要があります。
まとめ
犬が散歩中に座り込む理由として、疲労や痛みといった肉体的なものではなく、不安や甘えといった精神的なものも考えられます。どのように対応すべきかは、理由によって異なるので、まずはなぜ犬が座り込んでしまうかを考えてみましょう。
肉体的な理由であれば、強引に歩かせると体をさらに痛める原因になるので危険です。そのため、全身のチェックを行い、散歩後の様子などをよく確認して原因を探してみてください。
肉体的、体力的な問題でない場合は、犬が楽しく散歩ができるようにぜひ工夫してあげましょう。