犬のやる気を奪ってしまう!飼い主がすべきではない行動3つ

犬のやる気を奪ってしまう!飼い主がすべきではない行動3つ

勉強にしろ仕事にしろ、やる気がある時は時間も忘れて夢中で取り組みますが、やる気が湧かない時はひたすら辛い時間だけが過ぎていきます。この感覚は、犬にも当てはまります。愛犬のトレーニングを成功させる秘訣は、上手に愛犬のやる気を引き出すことだといえるでしょう。今回は愛犬のやる気を奪ってしまう、飼い主としてすべきではない行動をご紹介します。

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犬のやる気を奪ってしまう飼い主がすべきではない行動とは

飽きてきた犬

犬のやる気を奪ってしまう飼い主の行動とは、一体どのようなものなのでしょうか。

1.期待通りのご褒美をあげない

多くの場合、愛犬へのご褒美としておやつが使われます。確かにおやつは犬にとって良いご褒美になるのですが、そのおやつが愛犬の期待を下回っている場合は、逆にやる気を奪ってしまうことがあるため注意が必要です。

いつも使っているおやつがないために、たまたまいつもより美味しいおやつを使ってトレーニングをしたことがあるとします。後日同じトレーニングをした際に、ご褒美として従来と同じおやつを使った場合、「あの時の美味しいおやつが食べたい」とトレーニングの効果が上がらないということがあり得るのです。

簡単なことに対するご褒美のおやつはいつものもの、新しく難しいことに挑戦する時のご褒美は特別に美味しいおやつといったように、使い分けの基準をしっかりと決めておきましょう。

2.楽しい雰囲気をつくらない

学生時代、得意科目の勉強はあっという間に時間が過ぎるのに、不得意科目はいつまで経っても理解できないという経験があるのではないでしょうか。好きなことには集中して効果的かつ楽しく取り組めますが、嫌なことに対しては集中できず、思うように取り組めません。脳の構造が似ている犬にも同じことがいえます。

例えば同じご褒美でも、楽しいか楽しくないかでやる気は大きく変わってきます。最も分かりやすい例が、「一緒に遊ぶこと」がご褒美の場合です。飼い主さんも一緒に楽しく遊んでいれば愛犬も楽しくてやる気を持続できますが、飼い主さんがいやいや遊んでいるとそれが愛犬に伝わり、やる気を奪ってしまいますので注意が必要です。

おやつがご褒美の場合であっても、トレーニング自体を楽しく行うことができなければ、愛犬のやる気を奪ってしまうので注意しましょう。

3.集中時間を超えたトレーニング

どんなに適切なご褒美を使い、楽しくトレーニングをしたとしても、犬の集中力はせいぜい持って5分程度だといわれています。もちろん個体差もありますが、1回のトレーニング時間は3〜10分程度が良いといわれています。

集中力がなくなると、楽しかったトレーニングにも飽きてしまい、やる気が奪われてしまいますので注意しましょう。

犬の学習にもやる気が大切

やる気に満ちた犬

勉強や仕事などのやらなければならないことは、その効率や質が、本人のやる気に大きく左右されます。それどころか、やる気が起きなければ、行動を起こす気にもならないでしょう。それは、犬も同じです。

愛犬になにか行動を覚えさせるためには、その原動力となるやる気を引き出すことが大切です。このやる気を生み出すための行為が、動機付けです。愛犬に対して上手に動機付けができるかどうかで、トレーニングの成否や身につくまでに必要な時間が左右されるのです。

犬が学習する際の思考回路は、主に下記の4つだと考えられます。

1.行動A → ご褒美(うれしいこと)が起こる → 行動Aが増える
2.行動A → 罰(うれしくないこと)がなくなる → 行動Aが増える
3.行動B → 罰(うれしくないこと)が起こる → 行動Bが減る
4.行動B → ご褒美(うれしいこと)がなくなる → 行動Bが減る

愛犬に「してほしいこと」を教えるためには1や2を、「してほしくないこと」を教えるためには3や4を活用します。このように、ご褒美や罰を起こしたりなくしたりすることを動機づけとして利用することで、愛犬のやる気を引き出すのです。

犬のやる気はどこからくるのか?

クリッカートレーニング

動機付けには、外発的動機付けと内発的動機付けの2種類があります。外発的動機付けとは、自分以外からの刺激によってやる気が引き起こされることで、内発的動機付けとは、自分の中にある欲求を満たそうとしてやる気が引き起こされることをいいます。

外発的動機付けの例としては、人間の場合は「報酬」、犬の場合は「おやつ」だと考えると分かりやすいでしょう。内発的動機付けの例としては、人間の場合は「認められたい」、犬の場合は「一緒に遊びたい」といった自らの欲求が該当します。

愛犬に対するトレーニングを成功させるためには、学ばせたい事柄に対する最も適切な動機付けが何なのかを見極めることです。もし動機付けを見誤ってしまうと、トレーニングはうまくいかないでしょう。

例えば、愛犬が「一緒におもちゃで遊びたい」という欲求を満たしたくて「モッテコイ」をしたにも関わらず、持ってきたおもちゃで遊ぶことなくご褒美の「おやつ」をもらっただけだとしたら、「モッテコイ」はなかなか覚えてくれないかもしれません。

愛犬のやる気をうまく引き出すためには、愛犬にとってのご褒美や罰には何がふさわしいのかを正しく見極めることが大切だということを忘れてはいけません。そのうえで、愛犬からやる気を奪ってしまう飼い主さんの行動について、日々考えていく必要があるのではないでしょうか。

まとめ

ふてくされる犬

愛犬にトレーニングを行う際、多くの方がご褒美におやつを用いているでしょう。たしかに、おやつは多くの犬にとって良いご褒美になります。しかし犬にも個性があり、その個性によって最適な動機付けも異なります。

愛犬が好きなもの、喜びを感じることは何なのかを、普段から意識してよく観察し、把握しましょう。そして、適切な動機付けとともに楽しくトレーニングを行いましょう。そうすることが、愛犬のやる気を引き出して効率よくトレーニングを成功させる、最も大切な原動力になることでしょう。

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