1.たくさんほめる
犬を賢くするためには、やはりしつけトレーニングを行う必要があります。そして、しつけを行う上で意識したいのが、「たくさんほめること」です。
犬は飼い主さんにほめられることで喜びを感じ、学ぶことへのモチベーションが高まります。そして、飼い主さんにほめられるために、「何をすればいいのか」ということを気にするようになり、自分で考える力が養われます。
指示に正確に従えるだけでなく、自分で考えられる犬は、その場に合った適切な行動を取れるので非常に賢い犬と言えるでしょう。
犬をほめるためには、その行動をしっかりと観察しなければなりません。ただ漠然と「いいこね」「可愛いね」とほめるのではなく、犬が考えて行った行動を認めてあげるということが大切です。
また、「行動の結果」だけでなくその過程への評価をすることもポイントのひとつ。犬は、自分の行動や意思を認めてもらうことで自己肯定感も高まるので、ぜひ意識してくださいね。
2.色々な経験をさせて自信をつける
前述したように、自分で考えて行動ができるということは、とてもすばらしいことです。シーンに適した行動を取れる犬というのは非常に賢い犬と言えますし、そうなるためには飼い主さんのフォローや導きも必要になります。
そのような賢い犬に育てるには、まず犬自身に様々な体験や経験をさせることが重要です。色々な場所に行き、多くの人や犬と接して経験値を上げることで、犬は社会性と自信を身につけます。そうすることで、自分なりに考えて行動をすることができるようになるのです。
これは社会化トレーニングの一貫でもあり、特に柔軟性の高い生後3~6か月頃に行うべきものだとされています。しかし、社会化はいくつになってもできるものですし、経験は無駄にならないのでいくらでも重ねるべきものだと思います。
3.遊びの中にしつけを取り入れる
犬を賢い犬にするためには、しつけトレーニングをして様々なことを教えることが必要ですが、それは必ずしも厳しいトレーニングでなくてもいいのです。
賢くするためにはストイックに厳しくしなければならない、きっちりとした上下関係を築かなければならないと考える人もいますが、決してそうではありません。
しつけトレーニングで大切なのは、犬が自ら意欲的に取り組む姿勢を持つことです。ゲーム感覚で教えたり、ほめるしつけを意識して楽しいトレーニングを行ったりして「もっとやりたい!」という気持ちにさせてあげましょう。
4.犬の気持ちを考えて接する
しつけをすることは、犬を賢い犬に育てるために欠かせないことではありますが、強制的なトレーニングや威圧的な指導は逆効果になるので注意しましょう。
間違った行動を叱ることを中心とするしつけトレーニングは、犬を委縮させて考える力を奪います。飼い主さんの顔色を窺い、怒られないためだけに行動することは、真の意味で「賢い」とは言えないでしょう。
犬が自らの意思で正しい行動を取れるようにするためには、飼い主さんの都合ばかりを押し付けることはせず、犬の気持ちや意思をくみ取りながら導いていくことが大切です。
まとめ
愛犬を賢い犬に育てたいと思っている人には、まず「賢さ」の意味を考えてみて欲しいと思います。指示されたことに正確に従うことができる犬、飼い主さんを困らせる行動をしない犬、人や他の犬との関わり方が上手な犬…。賢い犬には様々なタイプがいます。
いずれの場合でも大切なのは、しつけトレーニングに対して犬が意欲的に取り組める環境や状況を作ることです。そして、犬が自分の考えで正しい行動をできるように、フォローをしながら導いていくことです。
これらは、一朝一夕にできることではないので、時間をかけて愛犬とじっくり向き合ってみてくださいね。