1.目を見つめる
犬がしっかりと信頼関係を築いている相手の目を見つめるのは、愛情を示すための行為です。そのため、飼い主さんの目の前に来て、目をじっと見つめたり、笑顔のようなキラキラした表情で見上げてきたりしたときは「大好き!」と伝えようとしていると考えられます。
また、目を合わせることで飼い主さんが「どうしたの?」と声をかけてくれたり、「可愛いね」とにっこり笑いかけてくれたりすることを学習している犬も多くいます。そのような犬は、「もっとかまって欲しい」「可愛がって欲しい」と思っているときに、積極的にアイコンタクトを取ってくることがあります。
さらに、信頼関係のある犬と飼い主さんがアイコンタクトを取ると、脳内でオキシトシンというホルモンが分泌されることがわかっています。これは「幸せホルモン」「愛情ホルモン」とも呼ばれていて、分泌されることで幸福感を感じたりストレスが緩和されたりする効果があります。
このようなことを求めて、犬が無意識に飼い主さんとのアイコンタクトを取ろうとするとも考えられています。
2.そばに寄ってきてお腹を出す
犬がお腹を見せるのは、無防備になるということです。そのため、「敵意はありません」という負けを認める意思表示として、相手に対して見せることがあります。
しかし、大好きで信用している飼い主さんが相手の場合は、服従という意味ではなく、信頼や愛情を伝えるためにお腹を出すことがほとんどです。飼い主さんのそばに来て、ごろんと横になったりお腹を出したりするときは、「なでて♡」「かまって」という甘えや信頼の気持ちがあらわれているのです。
このようなときになでてあげると、飼い主さんからの愛情を感じてとても喜びますが、毎回それに応じていると次第に要求が強くなったりわがままになったりするので注意しましょう。
3.ぴったりとくっついてくる
飼い主さんが座ってくつろいでいるときなどに、犬がそばに来てぴったりと寄り添うように座ったり、飼い主さんの体にあごや前足などを乗せてきたりすることはありませんか?
犬は群れ社会で生きてきた動物の本能を受け継いでいることもあり、仲間と体をつけて休んだり、お互いのぬくもりを感じたりすることで安心感を感じることができます。
そのため、体をぴったりとくっつけるように寄り添って来るということは、甘えたい気持ちとともに相手への信頼があるというということもわかります。
4.顔を舐める
飼い主さんが寝たり座ったりして、犬の顔の高さに近づくと、顔を舐めてくることがあると思います。
犬にとって口元を中心に、顔を舐めるという行為は、親子間の愛着行動であり、兄弟や仲間の間で行われる愛情表現のひとつとされています。そのため、大好きな飼い主さんに対しても、愛情を伝えるために顔をペロペロ舐めることがあるのです。
この行動自体は悪いことではありませんが、衛生面では注意が必要です。
犬の口内には人間の体には、悪影響を及ぼす可能性がある細菌や雑菌が繁殖している可能性があります。そのため、人の口元を舐めたりキスをしたりすると、そうしたものが移って思わぬ病気やトラブルを引き起こすことも。できるだけ過度な接触は控えた方がいいでしょう。
まとめ
犬は日常の多くのシーンで、飼い主さんに愛情表現をしています。
尻尾をぶんぶん振ったり、目の前に来てゴロンとお腹を出したりといったわかりやすいものから、遠くから見つめたり、そっと寄り添ったりといったさりげないものまで様々です。
犬はそのような愛情表現に気づいてもらえないと寂しさや不安を感じることがありますので、気がついたときにはぜひ愛情表現をし返してあげてくださいね。