育犬ノイローゼとは
育犬ノイローゼとは、犬との暮らしに心が疲れてしまうことを言います。
- おしっこを漏らすなどの粗相に悩まされる
- 毎晩の夜鳴きで寝不足になる
- ケガをすることなくお留守番することができるだろうかと心配
- しつけやトレーニングが上手くいかない
このようなことが精神的なストレスになり、体力も奪われ、ノイローゼになってしまう飼い主がいます。「実は犬を手放した理由が『育犬ノイローゼ』だった」という飼い主もいらっしゃるほど深刻です。
みなさんの中にも、ご自身では気づかずに育犬ノイローゼになってしまっている…という人がいらっしゃるかもしれません。
1.ネガティブ思考になる
育犬ノイローゼになると、「私はダメな飼い主なんだ…」と、ネガティブ思考になってしまうことがあります。
私のしつけ方が悪いからだ。家族にも職場にも迷惑をかけてしまう。犬が不幸になってしまう。
このように感じられ、犬との生活にも、家族に対しても、仕事に対しても、何もかもネガティブに考えてしまうことがあります。
ポジティブに考えなきゃ!と思えば思うほど病んでしまい、小さな失敗も、大きな悪い出来事のように感じられてしまうことがあります。
2.常にイライラしてしまう
育犬ノイローゼになると、常にイライラしてしまうことがあります。
本当は叱りたくない。でも犬が言うことを聞いてくれない。こんなに頑張ってしつけをしているのに全然覚えてくれない。
あちこちで粗相をされてイライラ。物を噛んで破壊されてイライラ。大切にしていた家具をボロボロにされてイライラ。
積もり積もったイライラが爆発し、家族に八つ当たりをしてしまったり、子供をきつく叱ってしまったり、犬に体罰を与えるなどしてしまうことがあります。
3.ちょっとしたことで涙が出るようになる
育犬ノイローゼになると、ちょっとしたことで涙が出るようになることがあります。
帰宅した時、愛犬がお出迎えをしてくれて涙。今日は上手にお散歩することができて涙。嬉しいはずなのに、嬉し涙ではなく、感情的になって涙が出てきてしまうことがあります。
上手くいかない日には、(一生このままなのかもしれない…)と、愛犬の未来を想像して涙が出ることもあります。
4.わざと遅く帰宅するようになる
育犬ノイローゼになると、仕事を終えた後、わざと遅く帰宅するようになることがあります。
愛犬と過ごす時間を恐れている感情です。車の中でスマートフォンを眺めていたり、遠回りして歩いたり、無意識にも、少しでも帰宅する時間を遅らせるようになってしまうことがあります。
愛犬と過ごす時間を苦痛に感じ、(またあの時間が待っているのか…)と、心のどこかで考えてしまっているのでしょう。
5. 全ての物事に対して無気力になる
育犬ノイローゼになると、全ての物事に対して無気力になることがあります。
しつけに対しても無気力。仕事に対しても無気力。日々の家事に対しても無気力になり、家中が荒れてしまうことがあります。自分自身の身だしなみにも気を遣わなくなってしまうこともあります。
仕事での失敗が増え、注意を受けることが増え、(仕事や人間関係が上手くいかなくなったのは、犬を飼うようになったせいだ)とさえ感じられてしまうことがあるかもしれません。
育犬ノイローゼになる理由と改善方法
育犬ノイローゼになる理由のほとんどは、犬のしつけが上手くいかないこと、犬が思い通りにならないこと、犬に時間を取られることです。
そして、完璧主義である人ほど育犬ノイローゼになりやすいです。完璧なしつけをしたい!誰からも良い飼い主だと思われたい!と、頑張りすぎてしまうのです。
育犬ノイローゼになっていると感じた時は、身近な人に相談してください。犬を飼っているお友達がよいと思います。絶対に一人で抱え込まないでください。気軽に相談していいんです。
獣医師やトリマー、ドッグトレーナーなど、犬の専門家に相談するのもよいです。思わぬヒントをもらえたり、心がスッと軽くなったり、相談したことがきっかけでその日のうちに抜け出せることがあります。
まとめ
育犬ノイローゼの症状を5つ解説しました。
- ネガティブ思考になる
- 常にイライラしてしまう
- ちょっとしたことで涙が出るようになる
- わざと遅く帰宅するようになる
- 全ての物事に対して無気力になる
育犬ノイローゼは、子犬を飼い始めた時、老犬の介護を始めた時によく起こります。初めて犬を飼う人ばかりではなく、何匹目の育犬でもノイローゼは起こります。
犬との暮らしは、完璧でなくても大丈夫です。完璧でなくても犬は不幸になりません。失敗を恐れず、愛犬と飼い主が一緒に成長していけることが幸せなのではないでしょうか。